企画展「無言館と、かつてありし信濃デッサン館 — 窪島誠一郎の眼」が、静岡県立美術館にて、2024年10月12日(土)から12月15日(日)まで開催される。

ふたつの美術館、信濃デッサン館と無言館の関わり

企画展「無言館と、かつてありし信濃デッサン館 — 窪島誠一郎の眼」は、美術評論家の窪島誠一郎(くぼしま せいいちろう)によって長野・上田に設立されたふたつの美術館、信濃デッサン館と無言館の関わりに着目する、初の展覧会だ。

1979年に設立された信濃デッサン館は、村山槐多(むらやま かいた)、関根正二(せきね しょうじ)、野田英夫(のだ ひでお)など、夭折の画家が手がけたデッサンを中心とするコレクションを擁していた。しかし、2018年に閉館し、そのコレクションは長野県に譲渡された。

一方、1997年に信濃デッサン館の分館として開館した無言館は、第二次世界大戦で没した画学生による絵や彫刻を収蔵している。これら、遺族によって大切に守られてきた作品は、画学生たちを死に至らしめた戦争に、見る者を向き合わせるものだといえる。

本展では、人生の半ばで世を去った人々が遺した作品を紹介。明治〜大正時代の洋画家・関根正二などによる自画像をはじめ、家族や恋人の姿、身近な風景など、画学生が故郷を離れるまでに取り組んだ絵、戦争体験により生まれた中村萬平(なかむら まんぺい)や靉光(あいみつ)などによる作品を目にすることができる。

展覧会概要

企画展「無言館と、かつてありし信濃デッサン館 — 窪島誠一郎の眼」
会期：2024年10月12日(土)～12月15日(日)
会場：静岡県立美術館
住所：静岡県静岡市駿河区谷田53-2
開館時間：10:00～17:30(展示室への入室は17:00まで)
休館日：月曜日(10月14日(月・祝)、11月4日(月・振)は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)
入館料：一般 1,200円(1,000円)、70歳以上 600円(500円)、大学生以下 無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※収蔵品展、ロダン館もあわせて観覧可
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料

【問い合わせ先】
静岡県立美術館
TEL：054-263-5755