東京都庭園美術館では、「ガレの庭 花々と声なきものたちの言葉」を開催。期間は、2016年1月16日(土)から4月10日(日)まで。
左) 《脚付杯 ひなげし》 被せガラス、マルケットリー、手彫り、脚台熔着
1900年(1900年パリ万国博覧会出品作) 北澤美術館蔵
右) 《デザイン画「脚付杯 ひなげし」》 紙に鉛筆、水彩 1900年頃 オルセー美術館蔵
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
ヨーロッパの19世紀末を彩る装飾様式「アール・ヌーヴォー」の立役者の一人であるエミール・ガレ。彼は、花や昆虫など自然をモチーフとした作風で知られ、陶芸・ガラス・木工家具の3分野で活躍するアーティストだった。広大な庭でたくさんの植物を育てていた彼の作品には、植物への愛や好奇心、そして畏敬の念が表れている。本展では、ガレが植物の生命や象徴性、生命について追究した作品を紹介する。
注目は、ガレの遺族の手を経て現在パリのオルセー美術館が所蔵するガレのデザイン画。水彩のデザイン画は、展示することが許される期間が短かく、オルセー美術館でも滅多に展示されない。また、デザイン画があっても、それが実作と一致することはきわめて稀なことだ。本展は、実作と一致するデザイン画を並べて紹介する貴重な機会となる。
左)《花瓶 においあらせいとう》 被せガラス、マルケットリー、手彫り 1900年 北澤美術館蔵
右) 《花瓶 茄子》 黄斑入りガラス、マルケットリー、頸部熔着、手彫り 1900年(1900年パリ万国博覧会出品モデル) 北澤美術館蔵
また、人工的な光による展示ではなく、できるだけ自然光で見るガラス作品の美しさを堪能できる構成となっているのも魅力のひとつだ。ガレのガラス作品は、どの方向から光が射してくるかによって、色や見え方が全く異なるのが特徴。低い位置から差し込む午前中の光、室内に濃い影を作る昼の光、オレンジ色を帯びた夕方の光。ここでは、刻々と表情を変えるガラス作品を楽しむことができる。
【開催概要】
開催期間:2016年1月16日(土)~4月10日(日)
会場:東京都庭園美術館(本館・新館)
住所:東京都港区白金台5-21-9
休館日:第2・第4水曜日
※1月27日(水)、2月10日(水)、2月24日(水)、3月9日(水)、3月23日(水)
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで。)
観覧料:一般 1,100(880)円、大学生(専修・各種専門学校含む):880(700)円、中・高校生・65歳以上:550(440)円
※()内は前売りおよび20名以上の団体料金。
※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳を提示者とその介護者一名は無料。
※教育活動として教師が引率する都内の小中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)。
※第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。
※前売り券e+(イープラス)にてオンライン販売。
【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:03ー5777ー8600