特別展「DOKI 土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―」が、箱根の岡田美術館にて、2019年10月5日(土)から2020年3月29日(日)まで開催される。
「DOKI 土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―」は、岡田美術館では初となる、古代に焦点を当てた特別展。土器や土偶、埴輪、中国の青銅器など約80点を展示するとともに、中国との交流の中で発展したペルシア陶器も初公開する。
会場では、人や動物をかたどった縄文時代の人形・土偶5点と、古墳時代に、権力者の墳墓に備えられた埴輪17点を一堂に展示。山形、ハート形の顔をもつ縄文時代後期の土偶や、遮光器土偶など、個性的なルックスの土偶が勢揃いする。また、埴輪は、神聖な鳥である鶏や馬具をつける飾り馬、髪をまとめ顔に赤い化粧を施す女性、冑をかぶる武人など、様々なモチーフが表現されている。
土器や青銅器の見所は、装飾的な文様。粘土の上に縄を転がして装飾を施した縄文土器は、縄の形状によって変化に富んだ文様が生み出された。縄の他、棒や竹管、貝殻といった道具も用いられ、文様は多様化していった。一方、中国の青銅器にあしらわれている文様は、想像上の生きものや虫がモチーフになっている。何匹も複雑に絡み合う、蛇のような龍や、鋭いくちばしに大きな眼を持つ鳳凰、生命再生の象徴である蝉などが文様の中に組み込まれている。
さらに、日本と中国の名品を見比べて楽しめる展示コーナーも登場。力強い造形と、器全体に規則的に文様が施されている点が共通している深鉢形土器(火焔型土器)と饕餮文方罍(とうてつもんほうらい)は、細部まで比較してみるとそれぞれの違い・魅力をよりはっきりと感じ取ることができるだろう。
また、日本の埴輪と中国の俑(よう)も比較。ともに墓の副葬品として作られた土のやきものだが、埴輪は古墳の上、つまり外に並べるもので、特徴だけをとらえた単純な造形と素朴な表情が特徴であるのに対し、俑は墓の中に埋葬されるもの。ゆえに、俑は迫真的な造形と生き生きとした表情に形作られている。
【詳細】
DOKI 土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―
会期:2019年10月5日(土)~2020年3月29日(日)
休館日:12月31日(火)、1月1日(水)
場所:岡田美術館
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般・大学生 2,800円(2,550円)、小中高生 1,800円(1,550円)
※( )内は前売り料金。前売券(JTB レジャーチケット、チケットぴあ)は、主要コンビニエンスストア並びにチケットぴあにて販売。
※常設展では、伊藤若冲の作品を展示する「若冲室」コーナーや、「令和の繁栄と安寧を願って おめでたい絵」コーナーなどを展開する。