特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」の開催中止が決定。
特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」は、「法隆寺金堂壁画」の優れた模写や、再現された現在の壁画を紹介するとともに、日本古代彫刻の最高傑作の1つである国宝・百済観音をはじめとする金堂ゆかりの諸仏を展示する展覧会。
1949年に起こった法隆寺金堂の火災をきっかけに文化財保護法が成立してから70年目の節目に開催される本展では、法隆寺金堂の美の世界とともに、文化財保護・継承の大切さについても紹介する。
世界最古の木造建築である法隆寺金堂。飛鳥時代に描かれた、その貴重な壁画は1949年の火災により大半が焼損してしまう。巨大な壁画群の「法隆寺金堂壁画」には、本尊釈迦三尊像を中心に仏教世界が彫刻、絵画で表現されている。中でも、仏菩薩浄土を大画面に描き出した壁面12面は、インド風の表現を残し、中国・唐時代の様式を踏襲した本格的な古代仏教絵画となっている。
「法隆寺金堂壁画」を継承しようとする取り組みは明治時代から行われ、昭和初期から戦後にかけては原寸大の写真撮影や、様々な画家による模写、合成樹脂による壁面の強化などを実施。保存・記録の両軸で、作品保護に努めた。火災による焼損後は、安田靫彦や前田青邨といった日本画家を中心とした模写事業によって再現壁画を制作。荘厳な壁画の全容をうかがい知ることができる。
さらに、注目したいのは東京での公開は23年ぶりとなる“百済観音”こと国宝「観音菩薩立像」だ。すらっとした8頭身の長身、柔和なアルカイックスマイル、流れるような曲線を描いて翻る天衣など、その美しさが多くの人々を魅了してきた。1997年にはフランスのルーブル美術館でも公開されている。
また、法隆寺金堂の本尊釈迦三尊像の左右に安置されている国宝「毘沙門天立像」や国宝「吉祥天立像」など、選りすぐりの寺宝が集結する。
【詳細】特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」
※当初は2020年3月17日(火)~5月10日(日)の開催予定だったが、臨時休館のため開催中止が決定。
<チケットの払い戻し>緊急事態宣言が解除され次第開始予定。詳しくは展覧会公式サイトよりお知らせ。
対象チケット:海洋堂 百済観音フィギュアセット前売券、早割ペアチケット前売券、上野・和の 3 展セット券、通常前売券、当日券
会場:東京国立博物館 本館 特別4室・特別5室
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで、会期中の金曜・土曜は21:00まで開館)
休館日:月曜日(ただし3月30日(月)、5月4日(月・祝)は開館)
観覧料金:一般 1,200円(1,100円)、大学生 600円(500円)、高校生 400円(300円)、中学生以下無料
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金
※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳など提示が必要。
※前売券は2020年1月7日(火)から3月12日(木)までの間、展覧会公式サイト、各種プレイガイド、東京国立博物館正門チケット売場(窓口、開館日のみ、閉館の30分前まで)で販売。
※「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般1,200円を1,100円(100円割引)で購入可能。正門チケット売場(窓口)にて申し出が必要。
※本展観覧券で、会期中観覧日当日1回に限り、総合文化展(平常展)も観覧可能。
【問い合わせ先】
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)