展覧会「生きている東京 展 アイラブアート15」が、東京のワタリウム美術館にて、2021年1月31日(日)まで開催される。
2020年9月に開館30周年を迎えるワタリウム美術館。これに合わせて開催される「生きている東京 展 アイラブアート15」は、15組のアーティストが目にしたこの30年から、“東京”という都市を再考する展覧会だ。
ワタリウム美術館の設計を手掛けた建築家マリオ・ボッタは、その計画の初期段階で、街に豊かさを与える顔となるような、大きなファサードを表面に設置することを考えたという。通学や通勤、休日のショッピングの人びとが通りを往き交い、一歩路地に入ればそこに暮らす人びともいるように、ワタリウム美術館は“東京”という都市の日常と結びついてきたのだ。
本展では、コレクションを中心に未公開ドキュメントなどを展示。20世紀末のアメリカを代表するデイヴィッド・ハモンズ《ワン・ダラー》や、ある土地に生きる人びとの生活や文化、新しいコミュニケーションのあり方をめぐる作品を手掛ける島袋道浩《象のいる星》などのほか、詩人や劇作家などとして活躍した寺山修司、メディア・アートを開拓したナムジュン・パイクらの作品も目にすることができる。
これらに加えて、ゲストアーティスト3人の作品も展示。絵画のみならず、インスタレーションや都市計画など多岐にわたる表現を展開する会田誠や、街の中で行われる多彩な表現「ストリートカルチャー」を探るSIDE COREらが出品する。
1995年に、ワタリウム美術館と現代美術キュレイターのヤン・フートとのコラボレーションにより開催された国際展「水の波紋展」で、フートは“都市の精神性”を見せたいと語った。本展ではワタリウム美術館の歩んできた30年から、この“都市の精神性”を、アートが“都市”にもたらすものを問い直す場となろう。
生きている東京 展 アイラブアート15
会期:2020年9月5日(土)〜2021年1月31日(日)
会場:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
TEL:03-3402-3001
開館時間:11:00〜19:00(水曜日は21:00まで)
※1月13日(水)より当面のあいだ、水曜日も19:00まで
休館日:月曜日(9月21日(月・祝)、11月23日(月・祝)、1月11日(月・祝)は開館)、12月31日(月)〜1月4日(月)
入館料:大人 1,200円、学生(25歳以下) 1,000円
※入場方法については、美術館ホームページにて確認
■展示アーティスト(予定)
島袋道浩、ジャン・ホワン(張洹)、寺山修司、齋藤陽道、JR(ジェイアール)、オラフ・ニコライ、デイヴィッド・ハモンズ、ファブリス・イベール、ナウィン・ラワンチャイクン、マリオ・ボッタ、ナムジュン・パイク、バリー・マッギー
■ゲストアーティスト(予定)
会田誠 、渡辺克巳、SIDE CORE