展覧会「旅立ちの美術」が、東京の静嘉堂文庫美術館にて、2021年6月13日(日)まで開催される。なお、4月25日(日)から臨時休館していたが、6月1日(火)より再開する。
1992年に東京・世田谷に開館した静嘉堂文庫美術館。およそ30年にわたって収蔵する東洋古美術品を展示してきたが、2022年、美術館展示ギャラリーを丸の内・明治生命館内に移転する。
展覧会「旅立ちの美術」は、静嘉堂文庫美術館が世田谷の展示ギャラリーで行う最後の展覧会。旅立ち、そして「出会い」と「別れ」をテーマに、理想郷への旅、時代とともに受け継がる名品の旅路などを紹介する。
本展の会期前期では、静嘉堂文庫美術館が所蔵する国宝7点を一挙公開。世界に3点のみ現存するとされる茶碗《曜変天目》、《禅機図断簡 智常禅師図》などを目にすることができる。一方で後期は、重要文化財《聖徳太子絵伝》を修理後初公開する。
一方、「旅立ち」をテーマとした展示では、出会いや別れにちなんだ作品を紹介。道教の始祖・老子が西方に旅立つ場面を描いた陳賢《老子過関図》や、河鍋暁斎が自身の庇護者であった勝田五兵衛の娘の冥福を祈って制作した《地獄極楽めぐり図》 などを目にすることができる。
また、旅立った人びとが行く先“理想郷”のかたちにもフォーカス。春の宵、月と花、酒と詩を楽しむ李白や、都市から離れた庭園でのどかな生活を楽しむ司馬光など、中国の文人のユートピアを描いた川端玉章 《桃李園・独楽園図屏風》 などから、理想郷の多彩な姿を探る。
展覧会「旅立ちの美術」
会期:2021年4月10日(土)〜6月13日(日)
[主な展示替え 前期 4月10日(土)〜5月9日(日) / 後期 5月11日(火)〜6月13日(日)]
※4月25日(日)〜5月31日(月)は臨時休館
※閉幕日は当初の6月6日(日)から延長
会場:静嘉堂文庫美術館
住所:東京都世田谷区岡本2-23-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(6月7日(月)は開館)、臨時休館期間
入館料:一般 1,000円(800円)、大学・高校生 700円(500円)、障がい者手帳の提示者および同伴者1名 700円(500円)
※( )内は20名以上の団体料金
■来館について
・事前予約は不要だが、受付の混雑状況により、入場時間指定の整理券を配布する場合あり
・館内の混雑状況により、入場制限を行う場合あり
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)