展覧会「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・万博まで」が、東京の文化庁国立近現代建築資料館にて、2021年7月21日(水)から10月10日(日)まで開催される。
丹下健三は、日本を代表する建築家のひとりである。第二次世界大戦後から高度成長期にかけて数多くのナショナル・プロジェクトに携わり、とりわけ1964年の東京オリンピックと1970年日本万国博物館(大阪万博)の開催時には、双方で主導的な役割を果たした。
「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・万博まで」は、東京オリンピックや大阪万博に至る、丹下の足跡をたどる展覧会だ。広島平和記念公園および記念館、国立代々木競技場などのナショナル・プロジェクトだけでなく、自邸の増築案や構造資料といったこれまで紹介されてこなかった資料を展示し、丹下の前半生を紹介する。
本展は、6つのセクションから構成。そのうち、セクション1〜5では、それぞれ「戦争と平和」「近代と伝統」「戦後民主主義と庁舎建築」「大空間への挑戦」「高度経済成長と情報化社会への応答」というキーワードのもとに丹下の活動を紹介する。
たとえば「戦争と平和」では、戦争を生き延びた市民と戦争で亡くなった人びとを結びつける建築を模索した戦後の丹下に焦点を合わせ、国際的に評価される契機となった広島平和記念公園を、当時のプレゼンテーション資料を通して紹介。一方、「大空間への挑戦」では、東京カテドラル聖マリア大聖堂などを取り上げ、シェル構造に基づく大胆な造形への試みに光をあてる。
そしてセクション6では、「五つのキーワードの統合」をテーマに、丹下の最高傑作と評価されてきた国立代々木競技場を紹介。配置図や模型、石元泰博による写真などを展示するとともに、これまでのセクションで紹介してきた5つの手法が、国立代々木競技場において見事に統合され、現在も維持されていることを示す。
展覧会「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・万博まで」
会期:2021年7月21日(水)〜10月10日(日) 会期中無休
会場:文化庁国立近現代建築資料館
住所:東京都文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内
開館時間:10:00~16:30
入場料:無料
※旧岩崎邸庭園から入館する場合は、庭園観覧料400円が必要(予約制、詳細は公式サイトを参照)
※土日および祝日は旧岩崎邸庭園からの入館のみ
※開催中、記載事項には変更の可能性あり(来館時にはホームページにて最新情報を確認のこと)
【問い合わせ先】
文化庁国立近現代建築資料館
TEL:03-3812-3401