そんな女木島への来島者を迎えるのは、防波堤と防潮堤にずらりと並んだカモメたち。「カモメの駐車場」と題されたこの作品は、およそ300羽のカモメが風の向きによって一斉に方向を変える。
また、街の中心部にある海の家を卓球場に改築した「ピンポン・シー」には、大人数でプレイできる巨大卓球台やオリジナル卓球台が置かれており、自由に卓球を楽しめる。その他、体験型作品レストランと図書室を併設したレアンドロ・エルリッヒによる作品「不在の存在」、空き家の外壁を地元の人たちや来場者が持ち寄る古着の断片によって覆っていく「結ぶ家」などもおすすめ。
■女木島で楽しめる主なアート
<女木島中心部>
「カモメの駐車場」木村崇人:香川県高松市女木町
≪女木島名店街≫「ピンポン・シー」原倫太郎+原游:香川県高松市女木町235-1
≪女木島名店街≫「ランドリー」レアンドロ・エルリッヒ:香川県高松市女木町235-1
≪女木島名店街≫「リサイクルショップ複製遺跡」:香川県高松市女木町235-1
≪女木島名店街≫「結ぶ家」大川友希:香川県高松市女木町1571
「不在の存在」レアンドロ・エルリッヒ:香川県高松市女木町189
<鬼ヶ島大洞窟>
「オニノコ瓦プロジェクト2」オニノコプロダクション:香川県高松市女木町2633
瀬戸内の島々や香川高松市を結ぶ海の玄関口となる、岡山県玉野市の宇野港周辺では、心地よい潮風を感じながらアートを楽しむことができる。
例えば宇野港のシンボリックな存在でもある「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」は、宇野港周辺で採取したゴミや、不要品によって作られた大型作品。放置自転車に鉄くずを溶接し、アートな自転車に再生した「終点の先へ」は、レンタルも可能で、“体感できるアート”のひとつだ。
■宇野港で楽しめる主なアート
<宇野港周辺>
「終点の先へ」小沢敦志:岡山県玉野市築港1-1
「宇野のチヌ/宇野コチヌ」淀川テクニック:岡山県玉野市築港1-1
「JR宇野みなと線アートプロジェクト」エステル・ストッカー:岡山県玉野市築港1-1-1
■会期
春:4月14日(木)~5月18日(水)
夏:8月5日(金)~9月4日(日)
秋:9月29日(木)~11月6日(日)
■会場
直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島(春)、本島(秋)、高見島(秋)、粟島(秋)、伊吹島(秋)、高松港・宇野港周辺
■作品鑑賞券
AppStore又はGooglePlayからダウンロードできる専用のアプリ(瀬戸芸デジパス)で作品鑑賞券を購入すると、会期中、各作品の窓口でスマホのQRコードを提示するだけで、受付が可能。詳細は、瀬戸芸デジパス販売サイトで確認。
直島の瀬戸内海を望む高台というロケーションに佇む「ベネッセハウス ミュージアム」は、美術館とホテルが一体となった施設。アーティストたちがこの場所のために制作したアート作品を恒久設置しており、美術館に訪れるだけでなく、宿泊すればよりアートを身近に感じられる。また、建築家・安藤忠雄が手掛ける建築も相まって、圧倒的な非日常空間に没入できる。
■「ベネッセハウス ミュージアム」
住所:香川県香川郡直島町琴弾地
2022年4月14日(木)オープンの「直島旅館 ろ霞」は、アートと出会える本格旅館。客室は、全室露天風呂付きかつスイートルームで11室の構成。若手現代アーティストの作品が飾られた和風のリビングが備えられている。また、レストランで楽しめる料理には、新鮮な瀬戸内の魚を使用した魚料理がメインの会席料理、寿司コースを組み合わせた独自のスタイルのコース料理などを用意する。
■「直島旅館 ろ霞」
住所:香川県香川郡直島町本村字中奥1234
JR宇野駅から徒歩1分の場所にあり、直島などの瀬戸の島々へのアクセスも良好なUNOHOTEL。ナチュラルモダンをベースにした客室は、1人旅でも気兼ねなく利用できるセパレートシングルをはじめ、ダブル・ツイン、プレミアムデラックス、コーナースイートを完備している。また、ホテルから徒歩1分の場所には、天然温泉やサウナを日帰りで楽しめる「たまの湯」があり、ウノホテル宿泊者ならチケットを特別価格で購入できる。
■「UNOHOTEL」
岡山県玉野市築港1-1-12
「瀬戸内国際芸術祭2022」の舞台となる瀬戸内海の「備讃瀬戸(びさんせと)」と呼ばれる地域は、東部の島と西部の島に分けられる。東部の島へは、東部の港(岡山県宇野港・香川県高松港)から、西部の島へは、西部の港(岡山県児島観光港・香川県西部各港)からアクセスできる。また、西部の港へは高松駅を起点に電車を利用するのが便利。
主要都市からのアクセスはこちらで確認:https://setouchi-artfest.jp/access/city.html