展覧会「PAPER:かみと現代美術」が、熊本市現代美術館にて、2022年10月1日(土)から12月18日(日)まで開催される。
「PAPER:かみと現代美術」は、日々の生活に欠くことができない「紙」に着目し、独自の表現を展開してきた9人の現代アーティスト、安部典子、ウチダリナ、太田三郎、小野田賢三/照屋勇賢、播磨みどり、 半谷学、半澤友美、渡辺英司を紹介する展覧会だ。
紙は、およそ2000年以上前に発明されて以来、人びとの生活に広く浸透してきた。多岐にわたる紙の役割は、しなやかで応用しやすいその性質によるものであるとともに、そこには人間による何らかの操作や、社会のなかでの機能が伴っている。つまり紙は、人間との関わりがあってこそ存在する素材であるといえる。
本展では、紙自体を素材に用いて、そこに独自のコンセプトを見出す作家と、世の中に浸透している紙製品や紙媒体を扱う作家を紹介。人とともにある「紙」を起点に、自らの考えを「紙とともに」視覚化した作品を展示する。
また、本展では、熊本県内でのリサーチに基づいて制作された作品を含む新作を多数発表。世の中の不要物などに着目して制作を行う半谷学は、熊本の特産品「い草」に注目、畳の製造工程で生まれるい草の端材から紙を作り、大規模なインスタレーションを展開する。一方、紙を「カット」することで木の年輪や地層などを想起させる作品を手がける安部典子は、阿蘇の水源に着想を得た作品を発表する。
さらに会場内には、新聞紙からできた“紙の森”「くしゃくしゃおばけ」も登場。「くしゃくしゃおばけ」とは、新聞紙をくしゃくしゃにまとめ、天井から吊るした大型の遊具だ。本展では、熊本県民に馴染みの深い『熊本日日新聞』の古新聞を活用し、自由な遊び方を見出すことができる「くしゃくしゃおばけ」のスペースを展開する。
展覧会「PAPER:かみと現代美術」
会期:2022年10月1日(土)〜12月18日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーI・II
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館 3階
開館時間:10:00〜20:00(入場は19:30まで)
休館日:火曜日
観覧料:一般 1,100円(900円)、シニア(65歳以上) 900円(700円)、学生 600円(500円)、中学生以下 無料
※各種障害者手帳の提示者とその付添者1名は無料
※( )は前売、団体、電車・バス一日券の所持者などの割引料金
※10月12日(水)は開館記念日のため入場無料
※チケットは、熊本市現代美術館、イープラス(e+)、ローソンチケット(Lコード番号 84093)、セブンチケット(セブンコード 096-432)にて販売
■出品作家
安部典子、ウチダリナ、太田三郎、小野田賢三/照屋勇賢、播磨みどり、 半谷学、半澤友美、渡辺英司
【問い合わせ先】
熊本市現代美術館
TEL:096-278-7500