2023年に関東地方で開催される、おすすめのアート展覧会を特集。東京、神奈川、埼玉、千葉などの美術館や博物館での展覧会スケジュールを一挙紹介する。各詳細からは、会期や料金、展示作品といった展覧会の内容もあわせて確認が可能だ。
東京・六本木の国立新美術館では、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の没後日本初となる大回顧展「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」を開催。クリスチャン ディオール(Christian Dior)でのデビューから、ブランドとして初のコレクション、そして独自のスタイルを確立するに至るまでの軌跡を、モンドリアン・ルックをはじめとする110体のルックに加えて、アクセサリー、ドローイングや写真から紹介する。
「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」
会期:2023年9月20日(水)~12月11日(月)
会場:国立新美術館 (東京都港区六本木7-22-2)
東京・上野の国立西洋美術館で開催される企画展「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」は、日本でキュビスムを正面から取り上げる、約50年ぶりの展覧会。世界屈指の近現代美術コレクションを誇るパリのポンピドゥーセンターの所蔵品から、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックなど約40作家を取り上げ、約140点の作品を通してキュビスムの展開をたどってゆく。
「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」
会期:2023年10月3日(火)〜2024年1月28日(日)
会場:国立西洋美術館 (東京都台東区上野公園7-7)
東京のパナソニック汐留美術館では、開館20周年記念展「コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより」を開催。コスチュームジュエリーの歴史を包括的に紹介する、日本初の展覧会となる本展では、シャネル(CHANEL)やスキャパレリ(SCHIAPARELLI)、クリスチャン ディオール(Christian Dior)など、1910〜80年代における400点超のコスチュームジュエリーを一堂に集めて展示する。
開館20周年記念展「コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより」
会期:2023年10月7日(土)〜12月17日(日)
会場:パナソニック汐留美術館 (東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)
東京・上野の森美術館で開催される展覧会「モネ 連作の情景」は、印象派を代表する画家クロード・モネの「連作」に焦点を合わせ、国内外の作品60点以上を通してモネの足跡を紹介。「睡蓮」、「積みわら」や「ウォータールー橋 」といった連作ばかりでなく、日本初公開となる人物画の大作《昼食》など、印象派以前の作品にも光をあてる。
「モネ 連作の情景」
会期:2023年10月20日(金)〜2024年1月28日(日)
会場:上野の森美術館 (東京都台東区上野公園1-2)
東京の世田谷美術館で開催される企画展「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」は、世界的に高く評価されたデザイナー倉俣史朗の回顧展。造花のバラをアクリルに閉じ込めた《ミス・ブランチ》をはじめ、工業素材を用いつつも独自の詩情を漂わせた仕事を紹介する。
「倉俣史朗のデザイン─記憶のなかの小宇宙」
会期:2023年11月18日(土)〜2024年1月28日(日)
会場:世田谷美術館 (東京都世田谷区砧公園1-2)
そのほか、東京都内の美術館・博物館で開催される展覧会情報はこちらから。
神奈川・横浜のそごう美術館で開催される展覧会「111年目の中原淳一展」では、ファッションデザイン、雑誌編集、そしてイラストレーションなど、多岐にわたる分野で活躍した中原淳一を紹介。『少女の友』などの表紙原画やスタイル画といった雑誌の仕事に焦点を合わせつつ、デビューのきっかけとなった人形作品、洋服やきものなど、中原が手がけた幅広い活動に光をあてる。
「111年目の中原淳一展」
会期:2023年11月18日(土)〜2024年1月10日(水)
会場:そごう美術館 (神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6F)
箱根のポーラ美術館で開催される「ポーラ美術館コレクション選:ゲルハルト・リヒター」では、新収蔵の《ストリップ(926-3)》を含む、ゲルハルト・リヒターの作品を紹介。現代を代表する美術家のひとり、リヒターの近年の代表作である《ストリップ(926-3)》に加えて、同館が収蔵する《抽象絵画(649-2)》と《グレイ・ハウス》を公開する。
「ポーラ美術館コレクション選:ゲルハルト・リヒター」
会期:2023年12月13日(水)〜2024年5月19日(日)
会場:ポーラ美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
神奈川・箱根のポーラ美術館で開催される企画展「モダン・タイムス・イン・パリ 1925─機械時代のアートとデザイン」は、1920〜30年代のパリを中心に、機械と人間の関係をめぐる諸相を紹介する展覧会。ヨーロッパやアメリカの美術・デザイン作品を展示するとともに、大正時代末期から昭和時代初期にかけての日本のモダニズムにも光をあてる。
「モダン・タイムス・イン・パリ 1925─機械時代のアートとデザイン」
会期:2023年12月16日(土)〜2024年5月19日(日)
会場:ポーラ美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
箱根のポーラ美術館で開催されるHIRAKU Project Vol.15「大西康明 境の石」は、余白や空洞、境界などをテーマに制作を行なってきたアーティスト大西康明の展覧会。銅箔をその機能から分離し、河原の石に被せて叩いて成形することで作り上げた、大型のインスタレーションを展開する。
HIRAKU Project Vol.15「大西康明 境の石」
会期:2023年12月16日(土)〜2024年5月19日(日)
会場:ポーラ美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)
神奈川・箱根の岡田美術館で開催される展覧会「金屏風の祭典 ─黄金の世界へようこそ─」では、日本画の金屏風作品における、金の多様な表現を紹介。「金雲」「金銀」「金地」という3つのテーマのもと、岡田美術館が収蔵する金屏風約30件を展示する。
「金屏風の祭典 ─黄金の世界へようこそ─」
会期:2023年12月17日(日)〜2024年6月2日(日)
会場:岡田美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1)
企画展「葉山館20周年記念 100年前の未来:移動するモダニズム 1920-1930」では、国境を超えた移動と伝搬が活発化するようになった1920年代に着目。芸術家の国際的な活動を背景に、「近代」の文化が多様に展開した1920年代を再考する。
「葉山館20周年記念 100年前の未来:移動するモダニズム 1920-1930」
会期:2023年10月7日(土)〜2024年1月28日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 (神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1)
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館で開催される企画展「イメージと記号 1960年代の美術を読みなおす」は、社会に溢れるイメージを、知性とユーモアでもって美術表現へと昇華した、1960年代の作品に着目する展覧会。同館のコレクションを軸に、堀内正和、岡崎和郎、宮脇愛子、高松次郎、若林奮などを紹介する。
「イメージと記号 1960年代の美術を読みなおす」
会期:2023年12月9日(土)〜2024年2月12日(月)
会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 (神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1)
神奈川の横須賀美術館で開催される特集展示「勝又豊子展 不在の向こう─白い余白」は、「身体」というテーマのもと、立体や写真、ドローイング、映像などを組み合わせた表現を発表してきた勝又豊子の個展。目を凝らしても明確に捉えることのできない人間の心理的距離を表現した近作や新作を約15点紹介する。
「勝又豊子展 不在の向こう─白い余白」
会期:2023年10月7日(土)〜12月24日(日)
会場:横須賀美術館 (神奈川県横須賀市鴨居4-1)
神奈川の茅ヶ崎市美術館で開催される展覧会「小さな版画のやりとり─斎藤昌三コレクションの蔵書票と榛の会の年賀状」では、小さな版画作品に着目。前川千帆や橋口五葉などが手がけた蔵書票に加えて、童画家・武井武雄を中心に名だたる版画家が参加した年賀状交換会「榛の会」の年賀状を展示する。
「小さな版画のやりとり─斎藤昌三コレクションの蔵書票と榛の会の年賀状」
会期:2023年12月16日(土)〜2024年2月25日(日)
会場:茅ヶ崎市美術館 (神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45)