2001年にテス・ギバーソン(Tess Giberson)が、自身の名を冠したブランドをスタート。2016年にブランドを終了した可能性が高い。
「テス ギバーソン(TESS GIBERSON)」はアメリカのファッションブランド。ウィメンズウェアを中心に展開している。
デザイナーのテス・ギバーソン(Tess Giberson)は1971年に、アメリカのニューハンプシャー州の小さな町で生まれる。彼女の両親は共にアーティストで、1960年代後半にアメリカの名門美術大学、ロードアイランド造形大学を卒業している。ギバーソンは、両親のもつ伝統的な職人技術と創造力に影響を受けながら育つ。
ギバーソンは1996年に、両親と同じロードアイランド造形大学を卒業。ニューヨークに渡り、カルバン クラインのメンズコレクションのセーターのデザイナーとして、キャリアをスタート。2年後、フリーランスになり、いくつかの企業で経験をつむ。
2001年に、ギバーソンのブランド「テス ギバーソン(TESS GIBERSON)」をスタートし、コレクションを発表。デビューの次のコレクションでは、初めてのエコ・ドマーニ・ファッション財団賞の受賞者の一人となる。
彼女のコレクションは、コンセプチュアルかつテーマに沿ったアイディアと、伝統的な職人技術や細かな手作業を試みたコレクションとして知られる。またアーティストやミュージシャンとのコラボレーションを常に行うことも特徴だ。従来のショーの雰囲気にとらわれず、音楽、文章、映像、パフォーマンス、インスタレーションといった様々な分野とコレクションを組み合わせた。またアーティストである、夫のジョン・ウィマン(Jon Widman)と他のアーティストやミュージシャンとコラボレーションを行うほか、彼女の妹であるアーティストのペトロワ・ギバーソン(Petrova Giberson)とも長い間コラボレーションを続けている。
2005年にコレクションを一時中断し、ギバーソンはカシミアハウス社のブランド、セイ(TSE)のデザインディレクターを3年間務める。
2010年秋にコレクションを再開。彼女は、コンセプチュアルなアプローチと独自の創造力はそのままに、新しいコレクションは、強く自信のある女性像をオーディエンスに表現した。コレクションは、ミニマルなテーラーリングと、クラフト技術を活かした柔らかなフォルムとのバランス感が認めらる。そこには、彼女のディティールに対する深い理解と、一着ずつ安定感のあるフォルムをつくるこだわりがあった。
ファッション業界からの支援も加わり、彼女はデザインとアートの世界でも活躍。2003年には、クーパーヒューイット・ナショナルデザイン美術館で行われる、ナショナルデザインアワードのファッション部門でノミネート。また彼女のコレクションはロサンゼルス現代美術館、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館、東京・江東区にあるタカ・イシイギャラリーで展示された。2011年には、ロンドン・デザインミュージアムでBrit Insurance Design Awardsでもノミネートされている。