特別展「国宝『鳥獣戯画』北海道初公開 京都 高山寺展 —明恵上人と文化財の伝承」が、北海道立近代美術館にて、2024年7月9日(火)から9月1日(日)まで開催される。
京都の高山寺(こうさんじ)は、鎌倉時代における中興の祖・明恵上人(みょうえしょうにん)にまつわる文化財を数多く擁している。特別展「国宝『鳥獣戯画』北海道初公開 京都 高山寺展 —明恵上人と文化財の伝承」では、明恵の足跡をたどりつつ、国宝《鳥獣戯画》をはじめとする高山寺の貴重な文化財を紹介する。
本展では、国宝《鳥獣戯画》を北海道で初公開。《鳥獣戯画》は、擬人化した動物や人々を、墨一色でいきいきと描いた作品だ。甲巻・乙巻・丙巻・丁巻の4巻からなる同作を、3期にわけて展示する。
高山寺を再興した明恵は、ひたむきに修行に打ち込み率先して模範となり、多くの弟子に慕われるとともに、皇族や武家の要人からも支持を集めた。こうした背景のもと、数多くの経典、絵画、彫刻といった宝物が高山寺にもたらされることになったのだ。会場では、国宝である《仏眼仏母像》や《明恵上人像(樹上坐禅像)》をはじめ、高山寺に伝わる絵画、彫刻、工芸、典籍文書などを公開する。
高山寺は、近現代の人々をも引きつけてきた。その例として、明治時代の住職との往復書簡により思索を深めた南方熊楠(みなかた くまぐす)、明恵の和歌をたびたび揮毫した川端康成、明恵への思いを約10年にわたって綴った白州正子などを挙げることができる。また、明恵は日本で初めて茶園を開いた人物としても知られており、近代の数寄者は高山寺に茶室と茶道具を寄進している。本展では、近現代の文化人が明恵や高山寺に向けた思いにも光をあてる。
特別展「国宝『鳥獣戯画』北海道初公開 京都 高山寺展 —明恵上人と文化財の伝承」
会期:2024年7月9日(火)〜9月1日(日) 会期中に展示替えあり
[前期 7月9日(火)~8月4日(日) / 後期 8月6日(火)~9月1日(日)]
会場:北海道立近代美術館
住所:北海道札幌市中央区北1条西17
開館時間:9:30~17:00
※金曜日は19:30閉館、7月19日(金)は21:00閉館
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
観覧料:一般 1,900円(1,600円)、高校・大学生 1,200円(900円)、中学生 700円(600円)、小学生以下 無料(要保護者同伴)
※( )内は以下の割引料金:前売料金、10名以上の団体料金、リピーター割引料金(同館ないしほかの道立美術館・芸術館で開催された特別展の観覧半券を提示した場合。1枚につき1人1回かぎり有効。有効期限は半券に記載)
※前売券は、7月8日(月)まで、ローソンチケット(Lコード 12481)、セブンチケット(セブンコード 104-778)、チケットぴあ(Pコード 686-873)ほかにて販売
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の提示者(ミライロID可)および介護者(1名)などは無料
■《鳥獣戯画》展示替え情報
全4巻を3期にわけて展示し、各巻とも途中で場面替えを実施。
・甲巻:前半 7月9日(火)~15日(月・祝) / 後半 7月17日(水)~28日(日)
・乙巻:前半 7月30日(火)~8月4日(日) / 後半 8月6日(火)~18日(日)
・丙巻&丁巻:前半 8月20日(火)~25日(日) / 後半 8月27日(火)~9月1日(日)
【問い合わせ先】
北海道立近代美術館
TEL:011-644-6882