企画展「生誕130年 没後60年を越えて 須田国太郎の芸術——三つのまなざし」が、東京の世田谷美術館にて、2024年7月13日(土)から9月8日(日)まで開催される。大分市美術館などでも開催された巡回展だ。
須田国太郎(すだ くにたろう)は、「東西の絵画の融合」というテーマのもと、日本の精神文化に根ざした油彩画を追求した近代洋画家だ。明治24年(1891年)に生まれた須田は、28歳で渡欧。スペインのマドリードを拠点にヨーロッパ各地を訪れ、西洋絵画に底流する写実表現にふれている。こうした影響のもと、須田は自ら会得した理論を背景に、骨太で生命感に溢れる独自の油彩表現を切り拓いてゆくことになった。
須田は能や狂言にも深い造詣を持っており、6,000枚超ともされる多くの能のデッサンを残した。能の鑑賞中に描かれたこれらのデッサンには、役者の姿が素早い筆致で捉えられている。また、須田は真面目な人柄で知られていたものの、「グリコのおもちゃ」を熱心に蒐集していたという意外な面も持ち合わせていた。須田は、その造形的な発想や工夫に魅了されていたようだ。
企画展「生誕130年 没後60年を越えて 須田国太郎の芸術——三つのまなざし」は、約10年ぶりとなる須田の大規模な展覧会。《鵜》や《犬》をはじめとする油彩画の代表作に加えて、滞欧期に撮影した旅の写真約50点、能のデッサン約50点、さらに「グリコのおもちゃ」のコレクションより約220点など、約410点の作品と資料を一堂に集めて紹介する。
企画展「生誕130年 没後60年を越えて 須田国太郎の芸術——三つのまなざし」
会期:2024年7月13日(土)〜9月8日(日)
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
観覧料:一般 1,400円(1,200円)、65歳以上 1,200円(1,000円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 500円(300円)、未就学児 無料(予約不要)
※( )内は20名以上の団体料金(事前に電話にて要問い合わせ)
※障害者は500円(300円)。ただし、小学・中学・高校・大学生の障害者は無料。当該障害者1名につき介助者1名は無料(予約不要)
※高校・大学・専門学校生、65歳以上、各種手帳の所持者は、証明できるものを要提示
【問い合わせ先】
TEL:050-554-8600(ハローダイヤル)