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藤ヶ谷太輔×奈緒にインタビュー、“円満な恋人関係”には何が必要?映画『傲慢と善良』ですれ違う婚約者役

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映画『傲慢と善良』で主演を務める藤ヶ谷太輔と奈緒にインタビュー。映画は2024年9月27日(金)より全国公開される。

藤ヶ谷太輔×奈緒にインタビュー、“円満な恋人関係”には何が必要?映画『傲慢と善良』ですれ違う婚約者役 | 写真

映画『傲慢と善良』は、辻村深月のベストセラー小説「傲慢と善良」を実写化する作品。マッチングアプリで出会い婚約した2人の物語を描く恋愛ミステリーだ。

30代になった西澤架は、マッチングアプリで坂庭真実と出会い付き合い始める。しかし、親の敷いたレールの上を歩み善良に生きてきた真美は、架と婚約直後に失踪してしまう。消えた真美の行方を捜す中で、知りたくなかった彼女の過去と嘘が徐々に明らかになる。

「気づいたら恋愛トークしていた!?」藤ヶ谷&奈緒の恋愛観

藤ヶ谷太輔, 奈緒 インタビュー|写真19

映画『傲慢と善良』を作り上げるにあたり、藤ヶ谷さんと奈緒さんで結婚や恋愛の価値観をとことん話し合ったとか。

藤ヶ谷:めちゃくちゃいろんな話をしました。役作りのために「話そう!」って決めたわけではなく、本当に自然な流れで。撮影期間中はみんなが恋愛のことを考えるモードに入っていたので、気づいたら真剣に恋愛トークしていた感じです。

奈緒:撮影しているシーンとの比較で、「自分だったらこの状況どうする?」とかね。実際に私の友人の中には、マッチングアプリで素敵な人と知り合って、結婚して、すごく幸せにしている人もいるので、周りの人から聞いた話を共有しながら「いろんな恋愛の選択肢があるよね」って、そういう話が多かった気がします。

おふたりは、マッチングアプリをやったらどうなると思いますか?

藤ヶ谷:僕はすごく背伸びしちゃうかもしれない。(笑) 特に男性側は、プロフィールで見栄を張ってしまう人多いんじゃないかな。

奈緒:私は逆に、会った時の印象の方がいいなって思ってほしいから、あえてそんなに期待されないプロフィール内容にしちゃうかも。でも写真1枚で「いいな」って思うこともあるだろうから、写真選びは難しいですね…。

藤ヶ谷:奈緒ちゃんが言っていたみたいに、背伸びせずにシンプルに書くほうがいいのかもね。それでマッチングする方が長く続きそうな気がする。

奈緒:背伸びした同士だと、真実と架みたいに、なかなか自分の本音を言えない関係になってしまいそうですよね。

藤ヶ谷太輔, 奈緒 インタビュー|写真6

本作では、真実と架の“すれ違い”が描かれていますが、おふたりが考える「恋人同士が良好な関係を築くために必要なこと」は何でしょう?

藤ヶ谷:それこそ、勇気を持って“自分の本音をちゃんと言う”ことが大切だと思います。「実はあの時こうしたかった、本当はこう思ってた」って後から言ってももう遅くて、思ったその時に話し合えなければ意味がない気がして。本音を伝えるのは勇気や覚悟がいるけど、だからこそ良い関係を築くのには不可欠なことだと思います。

あとは、相手に見返りを求めないこと。すべての行動は「自分がやりたかったからやったこと」ってシンプルに考えるのが良いんじゃないかな。

奈緒:私は、“嘘をつかない”ことが大切かなと思います。相手のために嘘をついてしまう気持ちも理解はできるんですけど、やはり事実が分かった時に誰かを傷つけちゃうとか、信頼関係が崩れるような嘘はやめたほうがいいのかなと。

藤ヶ谷:そもそも、賢くないと隠し事って大概ばれるよね。“墓場まで持っていく嘘”とか言うけど、1個の嘘を守るために2つ3つと嘘を重ねていくことになるから、記憶力がない人はやめた方がいい。俺は絶対無理だと思う。(笑)

背伸びをしていた自分と主人公が重なった

藤ヶ谷太輔, 奈緒 インタビュー|写真13

藤ヶ谷さんは、原作『傲慢と善良』について過去のインタビューで「人生で1番好きな小説」「僕自身の物語のように思った」とコメントされていました。主人公の架とご自身のどんなところが重なりましたか?

藤ヶ谷:背伸びをして生きているところ、かもしれないです。

20代の頃は、背伸びをしないと潰れてしまいそうになる瞬間がありました。だから、自分を奮い立たせるためにも、自信がなくてもあるように見せて、無意識のうちに自分を大きく着飾ってテレビに出ていたんだと思います。架の役をオファーいただいたのも、そんなテレビでの自分の姿と、架というキャラクターがバシッと重なったからなんじゃないかなと思います。

奈緒さんから見て、藤ヶ谷さんと架の似ているなと思う部分はありますか?

奈緒:藤ヶ谷さんって本当に優しい方で、架の中にある善良な部分と、藤ヶ谷さんの善良な部分がマッチしているんですよ。あとは少し抜けてらっしゃる部分があるので(笑) 「そこに気づかないんだ!」みたいな架の天然な部分は、藤ヶ谷さんだったからこそナチュラルに反映できていたんだと思います。

原作を読んだ時に思ったのは、架の役は一歩間違えればすごく嫌な人に見えてしまうよなって。でも、藤ヶ谷さんが自然体のまま架を演じるからこそ、彼のちょっぴり鈍感な部分も、どこかいじらしくてチャーミングに感じられるんだなと思いました。

ブラウス 93,500円、パンツ 71,500円/N21(IZA)
ヘアメイク:masaki
スタイリスト:岡本純子
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奈緒さん演じる真実は、周りから“いい子”と善良に見られがちなキャラクター。奈緒さん自身と重なる部分はありましたか?

奈緒:初対面の人に“いい子”という印象を持たれやすいところは、私も共感できる部分でした。もちろん嬉しいことではあるのですが、自分が思っている以上に“いい子”のキャラクターが大きくなってしまうと、「そこまでいいやつじゃないんだけどな、私」って感じることも結構あって。特に、このお仕事を始める前や、東京に出てきたばかりの頃はそう感じることが多かった気がします。

真実は他人から求められる“いい子”像に苦しんでいましたが、奈緒さんもそういった経験が…?

奈緒:私の場合、自分がどういう人間かを相手に伝えるようにしているので、真実ちゃんのように苦しむことはなかったです。他人から求められるキャラクターと本当の自分とのちょっとした誤差というのは「別にそれでいいよ!」って吹っ切れたらいいんですけど、真実ちゃんは他人から求められる自分の方に合わせに行こうとしているから、そういう選択をすると苦しいだろうな…と。特に恋愛になると、より“いい子にならなきゃ”と思ってしまうんだろうなというところはすごく想像がつきました。

藤ヶ谷:奈緒ちゃんは自然でフラットで、やわらかいイメージだから、ちょっとでも不機嫌な顔をしたら「えっ」って思われてしまいそうだよね。「いつもにこにこしている」「絶対怒らなそう」というパブリックイメージがどんどん大きくなってしまう。勝手に上げられた好感度が、勝手に下げられちゃうというのは難しいところだなと思います。

奈緒:そうなんです。でも、最近はそのパブリックイメージを楽しめるといいなって。たとえば、「私怒らないと思うでしょ~?でも実はね~?」みたいな。どういう時に怒るの?って聞かれた時のために、エピソードを集めています。(笑)

完璧じゃない自分と付き合うための秘訣とは?

藤ヶ谷太輔, 奈緒 インタビュー|写真5

善良な部分と傲慢な部分は、誰もが持っている表裏一体の要素だと思います。“完璧じゃない自分”と付き合っていくために、何か心掛けていることはありますか?

藤ヶ谷:人と比べないこと。それを意識してからどんどん楽になって、20代より30代の方が楽しく、生きやすくなりました。

考え方が変わったきっかけは、読書。もともと本を読むのはあまり得意ではなくて、読むとしても、出演する作品のために読む感じだったんです。それが、27歳くらいから自己啓発本などをしっかり読み出すようになって。その本の通りに行動しよう!というよりは、考え方のアンテナが広がった感じがします。

奈緒:私が心掛けているのは、5分くらい時間を決めて、自分が今日やったことを箇条書きにすること。「今日は忙しくて何も出来てない…」って自分を責めたくなる時もあるけれど、書き出してみると意外と、「友達とのランチの予約したな」とか、何かしらやってるんです。それを見て、結構時間をうまく使えてるんだとか、こういう時にいっぱいいっぱいになってるなとか、頭の中を整理できる。できていることを可視化してほめてあげることで、自分を責めなくなった気がします。

作品情報

映画『傲慢と善良』
公開日:2024年9月27日(金)
監督:萩原健太郎
脚本:清水友佳子
出演:藤ヶ谷太輔、奈緒、倉悠貴、桜庭ななみ、阿南健治、宮崎美子、西田尚美、前田美波里
原作:辻村深月

<あらすじ>
婚約者・坂庭真実が突然姿を消した。過去も嘘もすべて隠したまま——。仕事も恋愛も順調だった架は、長年つきあった彼女にフラれたことから、マッチングアプリで婚活を始める。そこで出会い交際したのは、控えめで気の利く真実。付き合い始めて1年が経っても結婚を踏み切れずにいたある日、架は真実からストーカーの存在を告白される。

そんな矢先「架くん、助けて!」と恐怖に怯えた真実からの着信が。彼女を守らなければとようやく婚約した矢先、真実が突然姿を消した。架は真実の居場所を探すため、両親、友人、同僚、過去の恋人を訪ねていくうちに、知りたくなかった彼女の過去と嘘を知る。すべてをさらけ出した2人の“一生に一度の選択”とは?

©2024 映画「傲慢と善良」製作委員会

Photos(20枚)

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