左)ニキ・ド・サンファル《赤い魔女》 1962年
Yoko 増田静江コレクション 撮影:林雅之
右)ニキ・ド・サンファル《ビッグヘッド》 1970年
Yoko 増田静江コレクション 撮影:林雅之
©2015 NCAF, All rights reserved.
「ニキ・ド・サンファル展」が2015年9月18日(金)から12月14日(月)までの期間、東京・六本木にある国立新美術館にて開催される。
戦後を代表するアーティストの1人であるニキ・ド・サンファル。彼女の名を一躍知らしめたのが、1961年に発表した「射撃絵画」だ。これは、絵具を入れた缶や袋をオブジェに付着させ、それに向けて銃を発砲することで着色し、完成する作品。絵画的であると同時に彫刻的でもあり、制作行為自体がパフォーマンス・アートとなっている「射撃絵画」は、彼女のもう1つの代表作「ナナ」とともに、美術史で高い評価を受けた。
2015年は、そんなニキの生誕85周年になる年。これ記念して行われるのが今回の展覧会だ。
初期から晩年までの主要作品100点以上を展示する会場では、彼女の多彩な世界感を堪能することができる。フランスとアメリカの抽象絵画に影響を受けた初期作品から、初めての「射撃絵画」、女という自分の性に対する問いが生んだ女性彫刻「ナナ」、宗教や死を主題にした作品群、さらにはタロット・カードをテーマにした公園の建設まで。中には日本初公開となる作品も登場する。
またニキ美術館創立者として知られる、故Yoko増田静江との関係性にもフォーカスする。彼女の尽力により、80年代以降も再評価を受けるようになっていったニキ作品。そんなYokoとニキ、さらには日本とニキの特別な関係性も、展覧会の重要な鍵を握った。
左)ニキ・ド・サンファル《白いダンシングナナ》 1971年
Yoko 増田静江コレクション 撮影:林雅之
右)ニキ・ド・サンファル(ポートレート) 1983年
Yoko 増田静江コレクション 撮影:黒岩雅志
©2015 NCAF, All rights reserved.
ニキ・ド・サンファルは、VOGUEの表紙を務めるなど10代の頃からモデルとして活躍し、やがてアーティストに転身してからは、人種差別など社会的メッセージを訴えてきた人物でもある。1930年に生を受け、2002年にこの世を去ったニキ。その波乱に満ちた72年の生涯を、今一度、作品を通じて見つめてみてはいかがだろう。
【開催情報】
「ニキ・ド・サンファル展」
期間:2015年9月18日(金)〜12月14日(月)
場所:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
時間:10:00〜18:00(金曜日は〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで。
休館日:火曜日 ※9月22日(火)と11月3日(火)は開館、11月4日(水)は休館
入場料:一般 1,600(1,400)円、大学生 1,200(1,000)円、高校生 800(600)円、中学生以下 無料
※()内は前売、20名以上の団体料金。
■特別前売券
・「2キ(ニキ)・ド・3ファル(サンファル)」2枚セット券 2,300円(税込)
販売期間:2015年6月1日(月)〜9月17日(木)
・グッズセット券 1,600円(税込) ※限定2,000枚
販売期間:2015年6月1日(月)〜なくなり次第終了