画家オディロン・ルドンの展覧会「ルドン ひらかれた夢 幻想の世紀末から現代へ」が、2018年7月22日(日)から12月2日(日)まで、神奈川県・箱根町のポーラ美術館で開催される。
クロード・モネ(1840-1926)をはじめとする印象派の画家たちと同世代でありながら、彼らとは異なる内面世界に目を向けた特異な画業で人々を魅了する、画家オディロン・ルドン(1840-1916年)。それは、世紀転換期にかけて絵画に残した、不気味な怪物たちがうごめく光景や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な世界を描いた作品に代表される。
本展覧会は、近年の研究をもとに、ルドンが持つ「夢の世界に生きた孤高の幻想画家」という芸術家神話を一度解体し、変容する時代の中で探求を続けたルドンの姿に改めて迫るものだ。
そのアプローチ方法は様々で、例えば、過去の美術史上の傑作や同時代の美術作、雑誌に掲載された自然科学の挿図や戯画など、彼を取り巻いた大衆文化からの影響を、幅広い分野の出展作品を通して明らかにする。あるいは、「水」「翼」「花」などの主題ごとに、その源泉や制作のプロセスを紐解くことで、ルドンの幻想的なイメージがどのように生成されたのかを検証する、などだ。
展示作品は、世界的なルドン・コレクションを誇る岐阜県美術館より借用した88点をはじめとする国内の傑作101点。初期から晩年までの作品を技法材料の視点から分析することで、ルドンが印象派と同様に科学的な色彩論を制作に取り入れていた、という可能性についての分析結果は、本展最大の見所の1つだろう。
会場では、柄澤齊、イケムラレイコ、鴻池朋子という、ルドンと通じ合う幻想的なテーマを追い求める現代の作家も合わせて紹介。また、岩明均『寄生獣』や押見修造『悪の華』など、ルドンを思わせる「目玉」の表現を特徴とするマンガ作品とルドン作品を比較することで、ルドン芸術が現代に残した影響とその意義についても検証する。
また、展覧会に合わせた特別メニューやオリジナルグッズを用意。幻想的な作品世界を表現した限定コースメニュー「ルドン ひらかれた夢」は、きのことベーコンをクリームで軽く煮込んだ、ルドン一つ目の巨人をモチーフのオードブルや、仔羊の背肉のポワレとモモ肉、鶏レバーを合わせたハンバーグのメインディッシュが揃う。
さらに、作品をモチーフにした五彩織バスタオルや「日本風の花瓶」トートバッグ、リトグラフ作品をモチーフにしたTシャツなども発売される。
「ルドン ひらかれた夢 幻想の世紀末から現代へ」
開催概要:2018年7月22日(日)〜12月2日(日)
※会期中展示替えあり。
※9月27日(木)は展示替のため休室。常設展示のみ観覧可能。
前期展示期間:7月22日(日)〜9月26日(水)
後期展示期間:9月28日(金)〜12月2日(日)
開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30)
入館料:大人 1,800円(1,500円)、シニア割引(65歳以上) 1,600円(1,500円)、大学・高校生 1,300円(1,100円)、中学・小学生 700円(500円)
※( )内は15名以上の団体料金
※中学・小学生の入館については、土曜日は無料。
※料金はいずれも消費税込み。
※中学・小学生が授業の一環として観覧する場合、中学・小学生および引率教員等の入館は無料。
■特別メニュー、グッズ
特別メニュー提供場所:レストラン「アレイ」(ポーラ美術館内)
価格:「ルドン ひらかれた夢」展 限定コースメニュー 2,980円(税込)
グッズ販売場所:ミュージアムショップ
価格例:
・五彩織バスタオル 6,480円~(税込)
・ルドン オリジナルTシャツ 2,916円(税込)
・ルドン《日本風の花瓶》のトートバッグ 3,996円(税込)
・ルドン オリジナル刺繍トートバッグ&ブックカバー 3,564円~(税込)
・ルドンのレモンケーキ 1,490円(税込)
・ルドンの塩キャラメル 648円(税込)