企画展「変幻自在！北斎のウォーターワールド」が、2018年4月24日(火)から6月10日(日)まで東京のすみだ北斎美術館で開催される。

「変幻自在！北斎のウォーターワールド」では、浮世絵師・葛飾北斎やその一門が描く変幻自在な水の表現を紹介。表現を突き詰め、北斎が自身の超絶技巧を用いて描いた多彩な“水”の姿を紐解いていく。

代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」

注目は、代表作の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。「グレートウェーブ」のニックネームで世界的にも知られるこの作品は、北斎が70歳の頃に描いた作品だ。つかみかかるような波頭のしぶきと、大きく立ち上がる波の造形は、北斎の他の作品や北斎一門の作品にも同様の傾向が見られる。北斎のトライ&エラーの軌跡を辿ると同時に、「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の影響を受けて作られた作品も展示し、様々な視点から「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を紹介する。

迫力満点の滝の姿

様々な滝の姿を8枚の絵に収めた「諸国瀧廻り」シリーズもまた、代表的な作品。高い場所から一気に落下する水やまるで生き物のようにうねりながら流れ落ちていく水まで、繊細な画力とダイナミックな表現力で、表情豊かに滝をとらえていく。一部の作品は、実際の場所の写真と比較することで、北斎の画力を実感できる。

水の都すみだ

水の都・すみだは生涯の多くの時間を過ごした場所。水の都で暮らした時間が北斎に水を描いた優れた作品を作らせたのだろうか。船や橋が交通手段として盛んに使われていた江戸時代には、隅田川は人々にとってより身近な存在だった。北斎が冬のすみだを描いた「雪月花 隅田」をはじめとする作品や、江戸時代のすみだの地図を展示し、当時に思いを馳せる。

その他、北斎一門による、水の意匠を用いた櫛や刀のつばなどのデザインを描いた絵手本や、キーワードで分類した水を描いた作品の展示なども行う。

詳細

変幻自在！北斎のウォーターワールド
会期：2018年4月24日(火)～6月10日(日)
※前期：4月24日(火)～5月20日(日) 後期：5月22日(火)～6月10日(日)
開館時間：9:30～17:30(入館は17:00まで)
休館日：毎週月曜日
場所：すみだ北斎美術館
住所：東京都墨田区亀沢2-7-2
観覧料：一般 1,000(800)円、高校生・大学生 700(560)円、中学生 300(240)円、65歳以上 700(560)円、障がい者 300(240)円 ※()は団体料金
※会期中観覧日当日に限り、上記料金でAURORA(常設展示室)も観覧可能。
※団体は有料の対象者20名以上。
※小学生以下は無料。
※中学生・高校生・大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証の提示が必要。
※65歳以上の方は年齢を証明できるものの提示が必要。
※身体障がい者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、被爆者健康手帳など所持者及びその付添1名まで障がい者料金で観覧可能。入館時に、身体障がい者手帳などの提示が必要。

■関連イベント
・イベント講演会「北斎の描く水が西洋に流れ込んだとき」
日時：2018年5月13日(日) 14:00～15:30(開場 13:30)
定員：60名
料金：無料(観覧券または年間パスポートが必要。)
・ワークショップ「水をつかむ」
日時：2018年4月30日(月・祝)
10:30～11:30/14:00～16:00 ※入退場自由
料金：無料(観覧券または年間パスポートが必要。)
・スライドトーク「 変幻自在！北斎のウォーターワールド 」展のみどころ
日時：2018年4月28日(土) 14:00～14:30(開場13:30)
2018年5月26日(土)14:00～14:30(開場13:30)
料金：無料(観覧券または年間パスポートが必要。)

【問い合わせ先】
TEL：03-5777-8600(ハローダイヤル)