企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が、東京都現代美術館にて、2021年7月17日(土)から10月17日(日)まで開催される。その後、2021年12月4日(土)から2022年1月23日(日)まで、大分県立美術館に巡回する。
横尾忠則は、1960年代初頭よりグラフィック・デザイナーやイラストレーターとして活動を始め、日本の土俗的なモティーフとポップ・アート的な感覚を融合させた独自の表現で注目を集めた。そして1980年代には「デザイナー」から「画家・芸術家」へと活動領域を移し、斬新な作品を次々と発表して、現代美術家としても高い評価を得るに至っている。
企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」は、横尾忠則の最大規模の個展。横尾自身の総監修のもと、絵画を中心に、初期グラフィック作品などを加えて500点以上を展示し、横尾の創作活動の全貌を展覧する。
本展は、60年以上におよぶ横尾の作家活動に迫る大規模個展だ。1960年代のグラフィック作品から、いわゆる「画家宣言」後の1980年代以降に手がけられた、《薔薇の蕾と薔薇の関係》や《実験報告》などの多彩なスタイル・技法・テーマによる絵画作品、2000年代の代表作「Y字路」シリーズや近作の《原郷》、そして2020年から2021年にかけて制作された新作まで、豊富な出品作品から活動の展開をたどる。
横尾は自身の記憶やエピソードを主題に作品を制作し、ときに自身の体験や夢に現れた情景なども作品に取り込んできた。近年では、自己の反復や自作のパロディといった自己言及的な作品も数多く手がけている。この意味で、最近の作品などに現れる「原郷」という考えは、すべての人間の魂のふるさとであり、作家が繰り返し立ち戻っては多彩なイメージや記憶の連関を見出す、芸術の広大な源泉なのだ。
本展は、そうした「原郷」から汲みあげた豊かなイメージの世界「幻境」を描きだした絵画作品の数々から、横尾の「現況」にもふれることができる機会ともなる。
さらに会場では、横尾が2020年から2021年にかけて手がけた新作20点以上を初公開。《高い買物》をはじめ、日々アトリエにこもって制作に没頭することから生まれた大作の数々を目にすることができる。
企画展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」
会期:2021年7月17日(土)〜10月17日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1・3階
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
休館日:月曜日(7月26日(月)、8月2日(月)・9日(月・休)・30日(月)、9月20日(月・祝)は開館)、8月10日(火)、9月21日(火)
開館時間:10:00〜18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
観覧料:一般 2,000円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,300円、中高生 800円、小学生以下 無料
※金額はいずれも税込
※事前に予約優先チケット(日時指定)の購入が可能(美術館内チケットカウンターでも当日券を販売)
※販売開始時期などの詳細は、後日ウェブサイトにて告知
※開催内容は都合により変更となる場合あり
■巡回情報
・大分県立美術館
会期:2021年12月4日(土)〜2022年1月23日(日)
住所:大分県大分市寿町2-1
・愛知県美術館〈終了〉
会期:2021年1月15日(金)〜4月11日(日)
住所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター 10階
■同時開催
・企画展「MOTアニュアル2021 海、リビングルーム、頭蓋骨」
会期:2021年7月17日(土)〜10月17日(日)
会場:企画展示室 地下2F
・コレクション展「MOTコレクション Journals 日々、記す/特別展示:マーク・マンダース 保管と展示」
会期:2021年7月17日(土)〜10月17日(日)
会場:コレクション展示室 1F・3F
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル / 9:00〜20:00 年中無休)