2021年に東京都内で開催されるおすすめのアート展覧会を特集。美術館・博物館での開催スケジュールを紹介する。会期や会場に加えて、展示作品などの開催情報も確認が可能。建築やファッション、現代美術など、気になる展覧会をチェックしてみて。
※最新の開館情報については、各美術館・博物館のホームページなどを確認のこと。
東京都美術館の展覧会「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」では、20世紀初頭にファン・ゴッホに魅了され、その世界最大の個人収集家となったヘレーネ・クレラー=ミュラーにフォーカス。「糸杉」シリーズの傑作《夜のプロヴァンスの田舎道》をはじめ、ファン・ゴッホの絵画32点と素描20点を一挙公開するとともに、ルノワールといった近代絵画も展示する。
会期:2021年9月18日(土)〜12月12日(日)
会場:東京都美術館 (東京都台東区上野公園8-36)
東京・六本木の国立新美術館にて開催される「庵野秀明展」は、『シン・ゴジラ』や『シン・エヴァンゲリオン』シリーズなど数多くの作品を手掛けてきたアニメーター・庵野秀明の過去作品から最新作までを網羅。1,500点以上を誇る展示の数々を通して、庵野秀明のこれまで、そしてこれからの創作活動の秘密に迫る。
会期:2021年10月1日(金) 〜 2021年12月19日(日)
会場: 国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)
六本木ヒルズ・東京シティビューで開催される「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」は、創業から60年の間に400以上のキャラクターを生み出し、日本の“カワイイ文化”を築き上げてきたサンリオのルーツを探りながら、「ハローキティ」や「マイメロディ」といった人気キャラクターをいかにして生み出したのかを辿っていく展覧会。会場にはサンリオの情報誌「いちご新聞」やレアな歴代のハローキティグッズが勢揃い。800点以上の資料が集結する。
会期:2021年9月17日(金)〜2022年1月10日(月)
会場:東京シティビュー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
文化学園服飾博物館にて開催される「民族衣装 -異文化へのまなざしと探求、受容-」展は、世界の多様な“民族衣装”を軸に、異文化への興味を過去の歴史からどのように探求していったのかを辿る展覧会。アジアやアフリカの民族衣装が、ヨーロッパや日本においてどのようにとらえられ受容されてきたのかを探っていく。また、東洋文化や民族衣装から影響を受けたヨーロッパのドレスも紹介し、ヨーロッパのデザインに東洋の民族衣装がどのような影響を与えたかを紐解く。
会期:2021年11月1日(月)~2022年2月7日(月)
会場:文化学園服飾博物館(東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル 1階)
東京の国立科学博物館で開催される国立科学博物館・竹中大工道具館共同企画展「木組 分解してみました」は、小物入れから家具、住宅に至るまで、日常の様々なものの構造を支える“木組”に着目。木組をあえて分解していくことで普段は見えない部分を公開するとともに、精巧な建物模型や映像も紹介し、木組に込められた職人の知恵と技術にフォーカスする。
会期:2021年10月13日(水)〜11月24日(水)
会場:国立科学博物館 日本館1階企画展示室・中央ホール(東京都台東区上野公園7-20)
東京の渋谷区立松濤美術館にて開催される「渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門」は、ユニークなスタイルから“哲学の建築家”とも評された建築家・白井晟一の建築と多彩な活動を紹介する展覧会。会期を2つに分けて開催され、2021年開催の第1部「白井晟一クロニクル」では、オリジナル図面や建築模型、装丁デザイン画、書などの展示を通して、多岐にわたる白井の活動を紹介する。
会期:2021年10月23日(土)〜12月12日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区松濤2-14-14)
東京の日本橋高島屋S.C. 本館内にある高島屋史料館TOKYO4階展示室で開催される展覧会「建築家・坂倉準三と高島屋の戦後復興 ─「輝く都市」をめざして─」では、モダニズム建築の巨匠であるル・コルビュジエに師事した建築家、坂倉準三の建築と、高島屋の戦後復興を紹介。戦後日本において、近代的な百貨店という公共空間をどのようにして生み出してきたのかや、都市の豊かな日常風景をどのようにして形成してきたのかに迫る。
会期:2021年9月15日(水)〜2022年2月13日(日)
会場:高島屋史料館TOKYO(東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋髙島屋 S.C. 本館4階)
上野の森美術館にて開催される特別展「蜷川実花展─虚構と現実の間に─」は、「虚構と現実」をテーマに写真家・蜷川実花の作品を展示。蜷川が「死ぬ間際にも見たい」と語る桜の花や、色鮮やかな花々の写真をずらりと一挙に展示する他、東京の街や、蜷川の父・幸雄が病に倒れ、ゆるやかに死へと向かう1年半の日常を撮影した作品などが登場。加えて、写真や映像、花の装飾などを用いたダイナミックなインスタレーションも展開される。
会期: 2021年9月16日(木)〜2021年11月14日(日)
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
民藝運動とは、柳宗悦を中心に、日常の生活道具のなかに潜む美を見出し、工芸を通して生活と社会を美的に変革しようと試みた運動だ。東京国立近代美術館の柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」では、道具類や資料など400点以上を展示し、民藝の足跡と社会の関係を探る。また、民藝のメディア戦略にも着目した展示を行う。
会期:2021年10月26日(火)〜2022年2月13日(日)
会場:東京国立近代美術館 (東京都千代田区北の丸公園3-1)
東京のパナソニック汐留美術館にて開催される展覧会「ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ」では、日本の美術や工芸がどのようにして西洋に影響を与えたのかを、ジャポニスムとアール・ヌーヴォーをテーマに紐解いていく。会場には、古今東西の工芸品を収集してきたハンガリーのブダペスト国立工芸美術館が有するコレクションから、エミール・ガレ、ドーム兄弟らの作品や、ハンガリーの名窯ジョルナイ陶磁器製造所の名品など約170件が集結する。
会期:2021年10月9日(土)~12月19日(日)
会場:パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)
日常を取り巻く“ルール”は、人びとを縛るもののように思われるが、しかし新たな創造や可能性の契機ともなりうる。東京・21_21 DESIGN SIGHTの企画展「ルール?展」では、人びとがこれからの社会でともに生きるための「ルール」を、デザインを通していかに思考し、かたち作ることができるのかを多角的な視点から探る。
会期:2021年7月2日(金)〜11月28日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT (東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)
展覧会「30のキーワードでひもとく竹久夢二展 ─これであなたも夢二通!─」が、東京の竹久夢二美術館にて開催。竹久夢二の作品と人物像を紹介する“夢二入門”の展覧会として、「夢二式美人」や「抒情画」など、30のキーワードをピックアップ。夢二が描くセンチメンタルな美人画や、少女雑誌の表紙や口絵に起用された抒情画、千代紙などのデザイン作品など、夢二の作品約250点が展示される。
会期:2021年10月2日(土)〜2022年1月23日(日)
会期:竹久夢二美術館(東京都文京区弥生2-4-2)
東京の山種美術館は、開館55周年記念特別展「奥村土牛 ─山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾─」を開催。近代・現代を代表する日本画家である奥村土牛の代表作を中心に、その画業を辿る。たとえば瀬戸内海の鳴門の渦潮を描いた《鳴門》や、師・古径を偲んで制作した《浄心》、《醍醐》、《吉野》などを展示。また、生涯を通じて活躍の場とした院展出品作全35点を一挙に公開する。
会期:2021年11月13日(土) 〜 2022年1月23日(日)
会場:山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36)
東京のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催される「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」では、日本屈指の西洋絵画コレクションを誇るポーラ美術館から、クロード・モネやパブロ・ピカソ、フィンセント・ファン・ゴッホ、オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌなどフランスで活動した作家28名による絵画と化粧道具コレクションが集結。印象派絵画やアール・ヌーヴォーとアール・デコの工芸品など、多彩な作品が一堂に会する機会となる。
会期:2021年9月18日(土)~11月23日(火)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 渋谷・東急百貨店本店横)