日本博/紡ぐプロジェクト 特別展「京(みやこ)の国宝─守り伝える日本のたから─」が、京都国立博物館 平成知新館にて、2021年7月24日(土)から9月12日(日)まで開催される。
特別展「京(みやこ)の国宝─守り伝える日本のたから─」は、古都・京都ゆかりの名高い国宝や、皇室の至宝を中心に展示し、古より伝えられてきた文化財の魅力を紹介する展覧会だ。
日本の国指定の美術工芸品は1万件を超えるが、その6分の1以上が京都府に伝えられている。本展の第1章では、京都と文化財の関わりにフォーカス。藤原道長自筆の日記であり、戦後最初の国宝のひとつとなった「御堂関白記」(陽明文庫)などから、「国宝」が生まれ出でるまでの歩みをたどる。
続く第2章では、京都の土地と人にゆかりの深い国宝の数々を紹介。琳派の絵師・俵屋宗達の「風神雷神図屏風」(建仁寺)、そして「梵天坐像」(東寺(教王護国寺))や「二十八部衆立像のうち摩睺羅」(妙法院)といった仏像など、日本の美術工芸品の精華というべき多彩な作品を目にすることができる。
日本の文化財保護において、行政とともに大きな役割を担ってきたのが皇室であった。とりわけ、近代化を推し進めた明治期に仏教を廃する運動が起こると、東大寺や法隆寺といった古社寺が、貴重な伝来品を皇室に献納し、援助を受けつつその姿を今日まで保ったのであった。第3章では、鎌倉絵巻を代表する「春日権現験記絵」(宮内庁三の丸尚蔵館)など、皇室ゆかりの至宝を厳選して紹介する。
古より伝わる文化財を保護し、後世まで守り伝えることは、現在進行形の取り組みでもある。たとえば、近世初期の風俗画の名品「花下遊楽図屏風」(東京国立博物館)は、 関東大震災で右隻の中央部分を喪失したが、つねに自然災害が起こる可能性と隣り合わせにある日本において、災害への備えや対応は切実な課題である。第4章では、京都を中心に全国にも視野を広げ、文化財保護にまつわるさまざまな活動を紹介する。
日本博/紡ぐプロジェクト
特別展「京(みやこ)の国宝─守り伝える日本のたから─」
会期:2021年7月24日(土)~9月12日(日)
[前期 7月24日(土)~8月22日(日) / 後期 8月24日(火)~9月12日(日)]
※一部の作品は上記以外にも展示替を実施
会場:京都国立博物館 平成知新館
住所:京都府京都市東山区茶屋町527
休館日:月曜日(8月9日(月・振替休日)は開館)、8月10日(火)
開館時間:9:00~17:30(入館は17:00まで)
観覧料:一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 700円
※価格はいずれも税込
■事前予約〈優先制〉
・入館は、日時指定券の購入者が優先
・日時指定券は、6月1日(火)より、ローソンチケットにて発売予定
・予約不要の当日券も、会場にて若干数用意
【問い合わせ先】
京都国立博物館
TEL:075-525-2473 (テレホンサービス)