展覧会「本城直季 (un)real utopia」が宮崎県立美術館にて、2021年9月5日(日)まで開催される。その後、岩手県立美術館にて2021年10月16日(土)から11月28日(日)まで、東京都写真美術館にて2022年3月19日(土)から5月15日(日)まで開催される。
本城直季は、大判カメラの「アオリ」と呼ばれるレンズ操作を用いて、都市の姿をジオラマのように撮影する表現で知られる写真家だ。まるでミニチュアの世界のような感覚を覚えさせる作品は、この世界の実在と虚構に疑問を投げかける。他方で、“まち”や“ひと”を写した作品には、人間の営みに注がれる温かいまなざしをも感じ取ることができよう。
展覧会「本城直季 (un)real utopia」は、本城の初となる大規模個展。木村伊兵衛写真賞を受賞した「small planet」シリーズから、「kenya」などの本巡回展で初公開となるシリーズ、長時間露光によって住宅街の路地裏を撮影した「LIGHT HOUSE」まで、約200点の作品を展示し、その活動を通覧する。
本城が作品を制作する原動力には、自身が生まれ育った場所や世界に不思議な違和感を覚え、この世界を知りたい、俯瞰したいという思いがあるという。本展では、まちの姿を捉えた「small planet」シリーズを起点に、そこから学校、公園、工業地帯、森、サバンナなどへと派生していったシリーズを一挙に紹介する。
展示される作品には、本巡回展で初公開となるシリーズも。アフリカのサバンナを切り取った「kenya」、地上からは伺い知ることのできない工業地帯の姿を映した「industry」、そして東日本大震災発生から3か月後に、ヘリコプターで被災地に向かって撮影した「tohoku 311」を展示する。
さらに、宮崎展会場には、本城が本展のために撮り下ろした、宮崎県を被写体とする作品も公開。本城独自の眼を通した、普段とは異なるまちの姿を楽しむことができそうだ。
展覧会「本城直季 (un)real utopia」
会期:2021年7月31日(土)~9月5日(日)
場所:宮崎県立美術館
住所:宮崎県宮崎市船塚3-210 (県総合文化公園内)
休館日:月曜日(8月9日を除く)、8月10日(火)
観覧料:一般 800円(700円)、小中高生 500円(400円)
※( )内は割引・20名以上の団体料金。割引は、チラシ、ホームページ等のクーポン使用の場合及び全教互会員カード、JAFカード、SD(セーフドライバー)カード提示の人(提示者を含め5名まで)
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を提示した本人とその介護同伴者1名は無料
■巡回情報
・岩手県立美術館
会期:2021年10月16日(土)〜11月28日(日)
住所:岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
・東京都写真美術館
会期:2022年3月19日(土)〜5月15日(日)
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
■終了した会場
・市原湖畔美術館
会期:2020年11月7日(土)〜2021年1月24日(金)
住所:千葉県市原市不入75-1
・高知県立美術館
会期:2021年5月22日(土)〜7月11日(日)
住所:高知県高知市高須353-2