愛知の豊田市美術館では、「寺内曜子 パンゲア」および「コレクション展:ひとつの複数の世界」を、2021年7月10日(土)から9月20日(月・祝)まで開催する。
「寺内曜子 パンゲア」と「コレクション展:ひとつの複数の世界」は、「世界をどのように見るか」という視点から展開されるテーマ展示だ。
「寺内曜子 パンゲア」は、寺内曜子によるインスタレーション。1970年代末に渡英し、アンソニー・カロに学んだ寺内は、「モノ」として提示されてきた従来の「彫刻」を疑い、「コト」としての「彫刻」に取り組んできた。本展では、美術館の空間自体を取り込んだインスタレーションを展開する。
「寺内曜子 パンゲア」にある「パンゲア」とは、1つの大陸が分離移動して現在の四大陸になったという説における、仮想の大陸のことである。そこには、人びとが目にしている世界とはごく一部に過ぎないものの、にも関わらず自らが認識する世界や属する世界を全てだと捉えてしまうために、さまざまな分断や対立が生じているのだという寺内の考えが表れているといえる。
一方で「コレクション展:ひとつの複数の世界」では、世界の“複数性”に着目してコレクション作品を紹介。ひとつに見える世界には複数の世界が織り込まれており、そうした複数性によってひとつの世界が成立している。造形を通してまだ見ぬ世界にふれることを試みてきた芸術家の作品は、そうした複数的な世界へと誘う鍵でありえよう。
本展では、岡﨑乾二郎《おかちまち b-3》や杉戸洋《untitled》、高松次郎《板の単体》、ルーチョ・フォンターナ《空間概念》といったコレクション作品に、《Red Square #3》など寺内曜子の作品3点を加えて展示する。
「寺内曜子 パンゲア」「コレクション展:ひとつの複数の世界」
会期:2021年7月10日(土)~9月20日(月・祝)
会場:豊田市美術館 展示室2(寺内曜子 パンゲア)、展示室1・3(コレクション展:ひとつの複数の世界)
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
休館日:月曜日(8月9日(月・休)、9月20日(月・祝)は開館)
開館時間:10:00〜17:30(入場は17:00まで)
観覧料:一般 300円(250円)、高校・大学生 200円(150円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳の所持者(介添者1名)、豊田市内在住または在学の高校生、豊田市内在住の75歳以上は無料(要証明)
※そのほか、観覧料の減免対象者および割引などについては美術館ウェブサイトを確認
※会期、関連事業の内容、来館者の受入態勢などを変更する場合あり(美術館ウェブサイトにて最新情報を確認)
■同時開催
展覧会「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」
会期:2021年7月10日(土)~9月20日(月・祝)
【問い合わせ先】
豊田市美術館
TEL:0565-34-6610