人気コミック「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」を原作に、監督・大友啓史が映画作品へと昇華させた映画『るろうに剣心』シリーズ。佐藤健が主演を務めた同人気シリーズは、約10年の月日を経て遂にグランドフィナーレを迎えた。

これまで実写化された『るろうに剣心』『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』の3作品と、現在公開中の『るろうに剣心 最終章 The Final』と『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の全5作品において、メインのロケ地となったのは、観光地としても有名な滋賀県の歴史的スポットだ。

今回は、“るろ剣ファン”の聖地巡礼のために必見、ファンでなくても楽しめる滋賀県内の歴史的観光スポットをまとめて紹介する。旅行に行く前の予習として役立ててほしい。

映画『るろうに剣心』シリーズ、ロケ地を巡る

＜甲賀市＞剣心の運命を左右する回想シーンの舞台「油日神社」

まず紹介する、滋賀県甲賀市に位置する「油日神社(あぶらひじんじゃ)」は、「The Beginning」で剣心の運命を大きく左右する重要な回想シーンの舞台となった場所。

室町時代の神社がまとまって現存する場所は県下でも少ないが、油日神社は、楼門・東回廊・西回廊・拝殿・本殿のいずれもが国の重要文化財に指定されている。とりわけ、楼門・拝殿・本殿が一直線に並ぶ参道からの眺めは、思わず息を呑むほどの美しさを誇る。

【詳細】
油日神社
住所：滋賀県甲賀市甲賀町油日1042
アクセス：JR「油日駅」より徒歩約30分
問い合わせ先：0748-88-2106

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＜彦根市＞大久保利通を襲撃するシーンが撮影された「彦根城」

姫路城、松本城、犬山城、松江城とともに天守が国宝に指定されている「彦根城」。天守をはじめ、重要文化財の櫓、城を囲う内堀・中堀など、極めて保存状態の良い城跡として有名だ。

その名城の玄宮園前の内掘瀬田にて撮影されたのは、「伝説の最期編」のワンシーン。宗次郎が白壁を飛び越えて走る馬車に飛び乗って、大久保利通を襲撃する場面が思い起こされる。

【詳細】
彦根城
住所：滋賀県彦根市金亀町1-1
アクセス：JR「彦根駅」より徒歩約15分
料金：一般800円、小・中学生200円(展示観覧料として)
休日：無休
問い合わせ先：0749-22-2742(彦根城運営管理センター)

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＜東近江市＞巻町操と住職が会話するシーンの舞台「弘誓寺」

「弘誓寺(ぐぜいじ)」は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている五個荘金堂地区の中にある寺院。源平合戦で源氏側の武将として活躍した那須与一の孫である愚咄(ぐとつ)を開祖として1290年に創建され、現存の本堂は1755年に高木作右衛門によって再建された。なお、「弘誓寺」のある五個荘金堂地区は、鯉が泳ぐ風情ある場所としても知られる。

この場所では、「るろうに剣心 最終章 The Final」で巻町操と住職が会話するシーンが撮影された。

【詳細】
弘誓寺
住所：東近江市五個荘金堂町615
アクセス：JR「能登川駅」よりバス乗車、「金堂」下車すぐ
問い合わせ先：0748-48-2747

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＜大津市＞雪代縁との再会の地とされた「三井寺」

三井寺は、琵琶湖南西の長等山中腹にある天台寺門宗の総本山。正式名称を長等山園城寺という。広大な敷地には国宝の金堂をはじめ、観音堂や釈迦堂などが建ち並び、その国宝・重要文化財の数は100点以上にも及ぶ。また、湖国近江の名勝、近江八景の一つ「三井の晩鐘」でも知られている。

大津市屈指の歴史的スポットで撮影されたのは1作目、映画冒頭の合戦シーンと、剣心がライバルと初めて出会うシーン。さらに、「The Final」の重要なシーンの一つである雪代縁との再会の地として撮影された。

【詳細】
三井寺(長等山園城寺)
住所：滋賀県大津市園城寺町246
アクセス：京阪石山坂本線「三井寺」駅より徒歩10分、「大津市役所前」駅より徒歩12分
問い合わせ先：077-522-2238

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＜大津市＞剣心の旅が始まる重要なエピソードが撮影された「日吉大社」

全国に3,800余りある「山王さん」の総本宮であり、都の魔除・災難除を祈る神社として多くの人々から崇敬を受けてきた「日吉大社」。この場所は、「京都大火編」と「伝説の最期編」で剣心の旅が始まる重要なエピソードが撮影された舞台となった。

大宮川の渓流とそれを囲む森に美しい社殿が点在し、苔むした大宮橋を望むロケーションも見どころの一つ。神域には約3,000本ものもみじがあり、関西屈指の紅葉の名所としても知られる。

【詳細】
日吉大社
住所：滋賀県大津市坂本5-1-1
アクセス：京阪電鉄/石山坂本線 「坂本」駅下車 徒歩10分、JR湖西線 「比叡山坂本」駅下車 徒歩20分、JR東海道新幹線 「京都」駅下車 車で25分
料金：大人300円、小人150円
問い合わせ先：077-578-0009

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＜大津市＞剣心と鵜堂刃衛の死闘が撮影された「安楽律院」

荘厳な雰囲気が漂う「安楽律院」は、1作目のクライマックスである剣心と鵜堂刃衛の死闘が撮影された場所だ。また、「伝説の最期編」では、志々雄真実を倒すため、剣心の師匠である比古清十郎に飛天御剣流の「奥義」を伝授してもらうための修行シーンのロケ地でもある。

「安楽律院」は、比叡山の鬼門を守る「叡山三魔所」の一つである飯室谷にあり、985年に叡桓によって開祖されたと伝えられている。1949年に火災によって本堂や鐘楼などが消失。現在は廃寺の状態となっているが、今なお荘厳な雰囲気が漂い、パワースポットとしても知られている。

【詳細】
安楽律院
住所：滋賀県大津市坂本本町4239
アクセス：JR「比叡山坂本駅」よりバス乗車、「西教寺」下車後、徒歩約40分
問い合わせ先：077-578-0001(比叡山延暦寺)

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＜近江八幡市＞1作目や「伝説の最後編」の印象的なシーンが生まれた「八幡堀」

映画『るろうに剣心』1作目の冒頭、明治の時代になり安らかな表情の剣心が手漕ぎ船に乗って登場するシーンが撮影されたのは「八幡堀(はちまんぼり)」。ここは、映画に登場する「神谷道場」の周辺という設定で、度々印象的なシーンの撮影場所として使用された。

安土・桃山時代に豊臣秀吉が城を築き、その城下町として栄えた近江八幡の一大動脈なった場所であり、今ではその賑わいを再現するかのように白壁の土蔵や旧家が立ち並んでいる。

【詳細】
八幡堀
住所：滋賀県近江八幡市宮内町周辺
アクセス：JR「近江八幡駅」よりバス乗車、「大杉町八幡山ロープウェー口」下車すぐ
問い合わせ先：0748-33-6061(近江八幡駅北口観光案内所)

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＜近江八幡市＞薫が剣心に傘を差し出す一幕で使われた「日牟禮八幡宮」