展覧会「アートを楽しむ ─見る、感じる、学ぶ」が、東京のアーティゾン美術館にて、2023年2月25日(土)から5月14日(日)まで開催される。
アーティゾン美術館では、美術作品に親しんでもらうためのさまざまなラーニングプログラムを展開してきた。展覧会「アートを楽しむ ─見る、感じる、学ぶ」では、こうしたプログラムの成果にもとづいて、所蔵作品をひと味違った展示方法によって紹介。肖像画、風景画、そして近代都市パリの日常を描いた作品を取り上げ、3つのセクションで展示する。
セクション1では、肖像画にフォーカス。たとえば画家の自画像は、自己をまなざす視線と、自ら手がける作品が結びつく題材であり、作品を通して画家の制作過程や自己省察、野心へと想像を膨らませることができる。一方、肖像画や肖像彫刻は、画家とモデルが対峙する時間を経て生みだされるものであり、作品にはモデルとの関係性やその人となりを垣間見ることができるだろう。会場では、多くの自画像を残したレンブラントの作品から、肖像画の名手として知られるマネ《自画像》、森村泰昌が青木繁の《海の幸》に触発されて制作した《M式「海の幸」》まで、さまざまな肖像作品を展示する。
セクション2では風景画に着目し、自然と街にわけて紹介。風景画には、画家それぞれの視点を通じて、描かれた時代や社会の自然観、あるいは空間の意識などを見てとることができる。このセクションでは、モネ《黄昏、ヴェネツィア》や岸田劉生《街道(銀座風景)》などを展示し、作品に描かれた景色を体感できるよう補助線を引きつつ紹介してゆく。
セクション3は、近代都市パリの日常空間がテーマ。19世紀最後の四半世紀、フランスの近代画家たちは、郊外の風景を描く一方、自らの生活や環境、風俗に着目し、パリの街中の情景を絵画に描いた。当時の画家たちにとって、近代化にともなって急速に変貌するパリは、自然と同等に絵画の主題にふさわしいものであったのだ。会場では、当時の時代背景や、作品が秘める画家の思いなどに光をあてつつ、モリゾやカイユボットなどが描いた情景を紹介する。
展覧会「アートを楽しむ ─見る、感じる、学ぶ」
会期:2023年2月25日(土)〜5月14日(日)
会場:アーティゾン美術館 5階 展示室
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00〜18:00(5月5日(金)を除く金曜日は20:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日
入館料:ウェブ予約チケット 1,200円、当日チケット(窓口販売) 1,500 円、学生無料(要ウェブ予約)
※日時指定予約制(2022年12月23日(金)よりウェブ予約開始)
※当日チケット(窓口販売)は、ウェブ予約枠に空きがある場合に販売
※中学生以下はウェブ予約不要
※この料金で同時開催の展覧会をすべて観覧可
■同時開催
・第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展「ダムタイプ|2022: remap」(6階 展示室)
・石橋財団コレクション選 特集コーナー展示「画家の手紙」(4階 展示室)
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)