群馬県立近代美術館では、企画展示「開館50周年記念 群馬からみる日本の美 戸方庵井上コレクション5つの扉」を、2024年9月21日(土)から11月10日(日)まで開催する。
2024年に開館50周年を迎える、群馬県立近代美術館。その所蔵品の柱のひとつが、「戸方庵(こほうあん)井上コレクション」だ。このコレクションは、群馬の文化振興に貢献した実業家・井上房一郎(いのうえ ふさいちろう)の蒐集によるものであり、重要文化財を含む日本・中国の美術作品を擁している。
企画展示「開館50周年記念 群馬からみる日本の美 戸方庵井上コレクション5つの扉」は、群馬県立近代美術館の戸方庵井上コレクションを、日本各地の名品を交えつつ紹介する展覧会。室町〜桃山時代の水墨画、江戸時代の琳派や狩野派の作品、肉筆浮世絵、南宋〜清時代の中国絵画など、約100点の絵画を展示する。
水墨画は墨一色でありながら、「墨に五彩あり」と言われるように、墨の濃淡やかすれ、ぼかし、にじみなどが織りなす豊かな表情を見せるものである。本展では、国宝の俵屋宗達《蓮池水禽図》 や重要文化財の伝蛇足《山水図》などを展示し、水墨画の多彩かつ繊細な表現を紹介する。
また、会場では、桃山〜江戸時代の作品に見られる、装飾性やデザイン性にも着目。長谷川宗宅(はせがわ そうたく)による華やかな屏風《柳橋水車図屏風》や、琳派の尾形乾山(おがた けんざん)による《富士山図》などを目にすることができる。
さらに、日本にもたらされた中国絵画も。可憐な草花と小さな虫を描いた草虫画を展示するほか、写実的で精緻な中国の院体画に学び、影響を受けた雪村周継(せっそん しゅうけい)の花鳥画《葛花、竹に蟹図》などを紹介する。
企画展示「開館50周年記念 群馬からみる日本の美 戸方庵井上コレクション5つの扉」
会期:2024年9月21日(土)〜11月10日(日) 会期中に大幅な展示替えあり
[前期 9月21日(土)〜10月20日(日) / 後期 10月22日(火)〜11月10日(日)]
会場:群馬県立近代美術館 展示室1
住所:群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(10月28日(月)「群馬県民の日」は開館。祝日の場合は開館し、翌日に休館)
観覧料:一般 1,000円(800円)、高校・大学生 500円(400円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※障害者手帳などの所持者および介護者1名は無料
※10月28日(月)「群馬県民の日」は観覧無料
【問い合わせ先】
群馬県立近代美術館
TEL:027-346-5560