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「カタストロフと美術のちから展」森美術館で開催、“大惨事”をテーマに現代における美術の役割を問う

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六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展「カタストロフと美術のちから展」が2018年10月6日(土)から2019年1月20日(日)まで開催される。

Chim↑Pom 《REAL TIMES》 2011年
 HDビデオ・インスタレーション 11分11秒
 所蔵:森美術館、東京
Chim↑Pom 《REAL TIMES》 2011年
HDビデオ・インスタレーション 11分11秒
所蔵:森美術館、東京

これまで森美術館は、2003年の開館記念展で“幸福”をテーマにした「ハピネス」展、10周年を迎えた2013年の“愛”に注目した「LOVE展」といった具合に、節目となる年において全人類にとって普遍的なテーマを掲げ、展覧会を開催してきた。そして15周年を記念して開催する今回は、あえて“カタストロフ”つまりは大惨事をテーマとし、今日の国際社会における美術の役割を問う。

現代美術のスーパースターから注目の若手作家まで、社会の変革を目指す美術作品を紹介

オノ・ヨーコ 《色を加えるペインティング(難民船)》 2016年
 ミクスト・メディア・インスタレーション サイズ可変
 展示風景:「オノ・ヨーコ:インスタレーション・アンド・パフォーマンス」マケドニア現代美術館、テッサロニキ、ギリシャ、2016年
オノ・ヨーコ 《色を加えるペインティング(難民船)》 2016年
ミクスト・メディア・インスタレーション サイズ可変
展示風景:「オノ・ヨーコ:インスタレーション・アンド・パフォーマンス」マケドニア現代美術館、テッサロニキ、ギリシャ、2016年

一般的に、アーティストが社会に介入し、彼らの作品や活動を通して社会に変革をもたらそうとすることを「ソーシャリー・エンゲイジド・アート」と呼び、近年日本でも注目を集めている。本展では、現代美術が秘めている「社会をよりよくする可能性」に着目。宮島達男やオノ・ヨーコによる鑑賞者参加型の作品をはじめとする社会的メッセージが込められた美術作品を多数紹介し、美術と社会のつながりを考察していく。

スウーン 《水没した母なる地》 2014年
 ミクスト・メディア・インスタレーション サイズ可変 作家蔵 
 展示風景:「スウーン:水没した母なる地」ブルックリン美術館、2014年
 撮影:トッド・シーリー *参考図版
スウーン 《水没した母なる地》 2014年
ミクスト・メディア・インスタレーション サイズ可変 作家蔵
展示風景:「スウーン:水没した母なる地」ブルックリン美術館、2014年
撮影:トッド・シーリー *参考図版

そのほか参加アーティストも多彩な顔触れだ。現代美術界で最も権威ある祭典「ヴェネチア・ビエンナーレ」や「ドクメンタ」への参加経験をもつトーマス・ヒルシュホーン、アイザック・ジュリアン、畠山直哉、宮本隆司といったベテラン作家、ストリート・アート界のスターであるスウーン、注目若手勢として加藤翼や平川恒太ら国内外を問わず幅広いジャンルの作家が集う。また日本初公開となる作家としてヒワ・Kやヘルムット・スタラーツも参加する。

風化させぬよう、あの大惨事について考える――

池田 学 《誕生》 2013-16年
 ペン、アクリル・インク、透明水彩、紙、板にマウント 300×400cm
 所蔵:佐賀県立美術館
 デジタルアーカイブ:凸版印刷株式会社
 Courtesy: Mizuma Art Gallery, Tokyo / Singapore *11月下旬から展示予定
池田 学 《誕生》 2013-16年
ペン、アクリル・インク、透明水彩、紙、板にマウント 300×400cm
所蔵:佐賀県立美術館
デジタルアーカイブ:凸版印刷株式会社
Courtesy: Mizuma Art Gallery, Tokyo / Singapore *11月下旬から展示予定

問題が山積の現代社会における美術の役割を問う中、最も大きな出来事として、2011年に発生した東日本大震災を取り上げる。日本社会だけでなく日本の現代美術界にも大きな影響を与えた東日本大震災は、今でも復興が思うように進まないなど多くの問題を抱えている一方、私たちの震災体験や記憶は風化しつつある。今回は、この議論を再燃させるべく、震災を契機に制作されたChim↑Pom、トーマス・デマンド、池田学など約10作家の作品も紹介する。

開催概要

カタストロフと美術のちから展
会期:2018年10月6日(土)~2019年1月20日(日)
場所:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
開館時間:10:00~22:00 火 10:00~17:00
※いずれも閉館時間の30分前まで。会期中無休。
入館料:一般 1,800円、学生(高校・大学生) 1,200円、子供(4歳~中学生) 600円、シニア(65歳以上) 1,500円
※本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可(スカイデッキを除く)

【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:03-5777-8600

Photos(10枚)

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