金沢21世紀美術館では、「特別展示：マシュー・バーニー」を、2022年9月11日(日)まで開催する。

現代における“リアルな身体性”とは──

マシュー・バーニーは、彫刻と映像の関係性に着目し、身体感覚とバーチャルな情報感覚の融合を試みてきた現代美術家だ。1967年に生まれたバーニーは、1980年代より彫刻、映像、パフォーマンス、そしてそれらを融合させた作品を手がけており、21世紀を代表するアーティストとして注目を集めてきた。

「特別展示：マシュー・バーニー」では、1980年代後半に制作をスタートした「拘束のドローイング」シリーズの9番目の作品《拘束のドローイング9》を中心に、同作品の映像やモチーフ、登場人物などを紹介する関連作品を展示する。

「拘束のドローイング」は、身体に拘束や制限を課したもとで生みだされるドローイング、映画、彫刻から構成される。シリーズ9作目となる《拘束のドローイング9》は、捕鯨や茶道といった日本古来の文化をテーマに制作された大作であり、2005年に金沢21世紀美術館で開催された大規模個展で世界初公開された。同作では、ビョークが映画音楽と展示インスタレーションの音楽を手がけ、また映画でも共演するなど、話題を呼んでいる。

本展では、《拘束のドローイング9》映画作品をモニター上映するほか、映画に登場する重要なキャラクターであるとともに場所でもある捕鯨船「日新丸」の立体作品や写真作品6点を展示。あわせて、同館が所蔵する《拘束のドローイング8：誕生の裂片》も紹介する。

展覧会概要

特別展示：マシュー・バーニー
会期：2022年5月21日(土)〜9月11日(日)
会場：金沢21世紀美術館 展示室2
住所：石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間：10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売は閉場30分前まで
休場日：月曜日(7月18日(月・祝)、8月15日(月)は開場)、7月19日(火)、8月16日(火)
観覧料：一般 450円(360円)、大学生 310円(240円)、小中高生 無料、65歳以上 360円
※( )内は20名以上の団体料金
※美術奨励の日(会期中の毎月第2土曜日)は、金沢市民は本展を無料で観覧可(証明書を提示のこと)
※本展観覧券は同時開催の「コレクション展1 うつわ」と共通

【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL：076-220-2800