2008年、フランソワ・ルッソがメゾンタクヤをスタートする。
メゾンタクヤ(MAISON TAKUYA)はアジア発信のラグジュアリー・レザーグッズブランド。2008年にフランソワ・ルッソ(Francois Russo)がブランドをスタートする。
数々のラグジュアリーブランドのプロデュースやアートディレクションに携わってきたフランソワ・ルッソは、母国フランスでかつては当然であった、高級な品質本位の革製品が失われつつあることを憂い、自身でクオリティ本位のラグジュアリービジネスを展開したいと思い、自身のブランドを設立する。
また国や地域の違いを超え、世界中の優れた技術を終結し、新たなレザーグッズのブランドを打ち立てようという思いから、成長著しいアジアの拠点都市シンガポールを本拠地とし、自社工場をアジアのイタリアと言われる、発展目覚ましいタイに設立。高度な技術で100%自社生産体制でアイテムを作り出している。
アジアとヨーロッパで培われた技術、世界中からのインスピレーション、フランスのデザインという3つの要素の影響を受けながら、新時代のラグジュアリーレザーアイテムを展開することがブランドのモットー。クラシックなレザーアイテム以外にも、ITシーンなど現代生活に適応する、モダニティ溢れた新しいレザーアイテムも展開している。
素材には、エルメスなどが顧客に名を連ねるドイツの高級タンナー、ペリンガー社のジャーマン・シュランケン・カーフを中心に使用。またメゾンタクヤのワニ革は養殖物は一切使用せず、全て天然のワニ革のみを使用している。
現在、日本やアメリカ、フランス、シンガポールをはじめとする世界17か国で展開。パリのコレットやニューヨークのバーグドルフグッドマンなどの高級ショップで取り扱いがある。
■デザイナープロフィール
フランソワ・ルッソ(Francois Russo)
フランス生まれ。アートディレクター、写真家、そして、インテリア&プロダクト・デザイナーと多彩な顔を持つフランス人。
カルティエにてキャリアをスタート。カルティエ社による ISMT(ラグジュアリーマーケティング高等インスティテューション)の設立に関わり、その後、ロレアルのマーケティング部に転身後、1991年にフランス造幣局の国際部のディテクターに就任。フランスの古い通貨や、代表的な芸術作品を商材としたプロジェクトに関わり、各国での展開を担当する。
1995年を転機として、デザインとクリエイティブディレクションにキャリアを移し、フランス代理店大手の Havas Advertisingにて、コンサルティングとアートディレクションの両面を融合した活動を通じ、数々のヨーロッパのラグジュアリーブランドにかかわる。
2001年に独立・起業し、アートディレクション、フォトグラファー、インテリアデザインの分野に集中して活動を展開。ラグジュアリーブランドに関するエキスパートとしての信頼も集め、1999年には、スイスのプライベートバンクであるロンバー・オディエのアドバイザーに就任。
2003年、フランスインテリアデザイン界の大御所であると同時に20年来の友人でもあった、アンドレ・プットマン(Andree Putman)女史に乞われ、アンドレ・プットマン社の共同経営者に就任。同社の経営を統括し、世界中で活動を展開。同社でのファーストプロジェクトとして、LVMHグループのゲラン(Geurlain)のシャンゼリゼの旗艦店をデザイン。この他、高級レジデンスであるThe Putman Hong KongやミュンヘンのSpa of Hotel Bayerischer Hofなどのホテルの内装、ヘレナ ルビンスタインやアン・フォンテーヌの旗艦店やコーナーコンセプトの設計、プライベートレジデンス、バーゼルのノバルティス本社の内装デザイン、カッペリーニやポルトローナ・フラウ、プレイエル、リフレックスなどの家具のデザイン、クリストフル、モンブラン、シーバス、ルイ・ヴィトンの単品プロダクトのデザインや、コンサルティングに携わる。
2005年には シャネル社のパルファン及びウォッチ部門のアートディレクターであった ジャック・エリュ(Jacque Helleu)の依頼を受け、シャネルとデザインコンサルタント契約を締結。2007年のジャック・エリュの急逝後、同氏を偲び、翌年、イタリアのポルトローナ・フラウ社より エリュ・チェアを発表。家具のデザイナーとしても注目を集める。
2008年、メゾン タクヤを起業。新しいラグジュアリービジネスのあり方を問い、失われつつある完全手製の高級皮革製品の復活を旗印に、同ブランドのオーナーデザイナーとして、ブランドマネージメントに情熱を注いでいる。