金沢21世紀美術館では、展覧会「アペルト18 顧剣亨 陰/残像」を、2023年4月8日(土)から9月18日(月・祝)まで開催する。

森をモチーフとした大型の新作シリーズを発表

若手作家を中心に個展形式で紹介している展覧会のシリーズ「アペルト」。その第18弾となる今回は、世界各地を移動することで身体に蓄積されるイメージを、写真を拡張的に用いることで作品化する写真作家・顧剣亨(こ けんりょう)を取り上げる。

1994年京都に生まれ、上海で育った顧剣亨は、現在京都を拠点に活動を行っている。その作品は、縦横1列ずつのピクセルを反復して複数の写真を編み込んでゆく独自の手法「デジタルウィービング」によるもの。複数のイメージを手作業で編み込むことで制作される作品は、織物を彷彿とさせる幻想性を持ち、実写されたイメージの背後にある無数のコンテクストを浮かび上がらせることになる。

展覧会「アペルト18 顧剣亨 陰/残像」では、中国・福建省の原始林をはじめとする世界各地の森を高解像度カメラで撮影した、大型の新作シリーズを公開。高さ5mや幅9mにも及ぶ巨大な森のイメージは、人間には処理しきれない情報量でもって鑑賞者を圧倒するばかりでなく、「デジタルウィービング」の手法によって作家の意図を超えた無意識的な揺らぎを引き起こし、自然の多層的な時間性と空間性を呼び起こすだろう。

展覧会概要

展覧会「アペルト18 顧剣亨 陰/残像」
会期：2023年4月8日(土)〜9月18日(月・祝)
会場：金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
住所：石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間：10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
休場日：月曜日(7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝)は開場)、5月14日(日)、7月18日(火)
観覧料：無料

【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL：076-220-2800