福岡市博物館がリニューアル。2026年10月頃より休館し、2029年3月頃の開業を予定している。
福岡市博物館は、地域の歴史と民俗を研究・展示する博物館として1990年に開館した博物館。多くの文化財を収集保存し、福岡の歴史文化を伝えるコレクションを有している。代表的な所蔵品として、国宝 金印「漢委奴国王」が挙げられる。2013年に刷新された常設展示に加え、日本や世界の文化芸術を紹介する特別展も定期的に開催してきた。
施設の老朽化に伴って行われる今回のリニューアルでは、設備の更新を含む大規模改修に加え、展示もリニューアル。アジアの近隣諸国とも近く、対外交流の最前線として多様な文化を育んできた福岡の歴史文化を継承する文化拠点としての機能向上を図る。
まず常設展示室は全面刷新を行い、映像を効果的に使った展示や、福岡の歴史を過去から現在、未来へと繋がっていくストーリーを通じて体感しながら理解できるような通史展示、福岡の魅力を紹介するトピック展示を新たに設置する。また、福岡を代表する名宝はより見やすさを重視した展示へと切り替える。さらに、特別展示室のケースや照明、内装も更新し、より洗練された鑑賞空間を整備する。
本館北側ゾーンには収蔵庫棟を増築し、博物館資料の保管スペースが拡張。より充実したコレクションの保存・継承が期待できそうだ。
また、子どもの学びの場、憩いの場としての機能も拡充。体験学習室や学年・学級単位で利用できるセミナー室、キッズスペースなどを整備する。加えて、エレベーターやトイレなどのバリアフリー化、休憩ラウンジの設置など、誰もが足を運びやすい空間へと一新する。
福岡市博物館そのものの改修に加え、南側に隣接する広場も再整備。池を改修して広場を拡張し、花々を目にすることのできるフラワーエリアや、レストラン施設、屋根付き休憩所を新設する。より一層開放感を高め、サザエさん通りを挟んだ百道中央公園や福岡市総合図書館などの近隣施設とも一体感のあるオアシス空間へと刷新する。
【詳細】
福岡市博物館 リニューアル
休館期間:2026年10月頃~開業まで
開業時期:2029年3月頃 予定
住所:福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1
敷地⾯積:50,648.80㎡
■南側広場
開業準備期間:2026年4月1日~9月30日
オープン時期:2026年10月頃