東京・竹橋にある東京国立近代美術館で、2015年4月7日(火)から5月17日(日)まで「生誕110年 片岡球子展」が開催される。
日本画家・片岡球子は鮮烈な色彩、大胆にデフォルメされた形、力強い筆使いの画風で知られている。これらは、球子独自のものとして戦後の日本美術院において他の画家の追随を許さなかった。
球子の制作は描く対象をじっくり観察することから始まるが、深く没入するのではなく、彼女の眼に映るものを、独自の色使いと形のとらえ方によってつかみ取る。歴史上の人物のように眼の前に存在しないものを描く際も同様の方法がとられた。球子の作品は、現代を生きる人間として歴史人物が描かれるのだ。
晩年は裸婦という新たな主題に取り組む。眼の前の対象に忠実に、その形や重量感を線と色彩によってとらえる彼女の態度からは、描くことの意味を常に問い続ける球子の意欲がうかがえる。
本展では、本画を約60点、スケッチ・資料を約40点紹介。代表作によって球子の画業をたどるとともに、遺されたスケッチ、資料もあわせて展示を行う。作家がどのように眼の前の世界と向き合い、どのようにその世界をとらえたかを示すことで、作家の芸術の本質に迫るとともに、その今日的意味を探る。
【開催概要】
生誕110年 片岡球子展
会期:2015年4月7日(火)~5月17日(日)
場所:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
TEL:03-5777-8600 (ハローダイヤル) ※2015年1月上旬開設。
開館時間:10:00~17:00 (金曜日は20:00まで)
※入館は、閉館の30分前まで。
休館日:月曜日 (ただし5月4日は開館)
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