東京オリンピック・パラリンピック開催を経て、世界に向けて扉を開く“TOKYO”には、来る近未来に向けて次々と新スポットがオープンする。今回は、続々と完成する商業施設やホテル、新駅、公園などの再開発をまとめて紹介していく。
旧「東急プラザ渋谷」跡地を含む東京・渋谷の道玄坂エリアに新商業施設「渋谷フクラス(SIBUYA FUKURAS)」が誕生。東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年に向け、2019年秋に竣工予定だ。地下4階、地上18階のフロアで構成され、中低層部の商業施設に加え、高層部にオフィスが入るほか、1階の一部には空港リムジンバスも乗り入れるバスターミナルを設置する。
「渋谷駅南街区プロジェクト」の一貫として、東横線跡地(東横線隣接街区)に開業した大規模複合施設「渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)」。1階から3階は約900坪にも及ぶ商業施設。それぞれ異なるテーマを設けた1階から3階には、日本初上陸のパエリア専門店「チリンギート エスクリバ(XIRINGUITO Escriba)」はじめ、新業態13店舗、都内・渋谷エリア初出店7店舗を含め全30店舗が出店する。
大型複合施設「渋谷スクランブルスクエア」の東棟は、渋谷エリア最高となる高さ約230メートル、地上47階建となる。高層部にはハイグレードオフィス、地下2階から地上14階までは、日本初上陸7店、渋谷エリア初出店49店、新業態39店を含む全213のテナントが集結する大規模商業施設「渋谷スクランブルスクエア ショップ&レストラン」がオープンし、屋上には、日本最大級の展望空間「渋谷スカイ」が誕生した。
新生「渋谷パルコ」の商業施設は地下1階から地上9階まで、10階には屋上スペースを設置する。「ファッション(FASHION)」「アート&カルチャー(ART&CULTURE)」「エンターテイメント(ENTERTAINMENT)」「フード(FOOD)」「テクノロジー(TECHNOLOGY)」の5つのコンセプトでフロア編集を行い、「新しいこと、人と違うこと、面白いこと、個性を追求する」都市生活者が世界中から訪れるビルを目指す。出店テナントは全193店舗。
渋谷駅南⻄部に広がる桜丘地区の玄関口となる「渋谷駅桜丘口地区」が再開発され、2023年度に竣工予定。「渋谷駅桜丘口地区」は、A、B、Cの3つの街区に分けられる。A、B街区には、A1、A2、A3棟からなる2つのビルが建ち、2020年度の開業に向けて、中・高層部にハイグレードオフィス、低層部にまちの賑わいを創出する商業施設、加えて渋谷駅至近となる住宅棟等を計画している。
宮下公園が、リニューアルによって、渋谷らしい「発信力を持った公園」として新たなトレンドやライフスタイルの発信拠点となることを目指す。これまでのフットサルコートや多目的広場だけでなく、商業施設や宿泊施設も備える「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」として、生まれ変わる。
「神宮外苑地区」再編に伴い、神宮球場&秩父宮ラグビー場を建替え。新たな野球場とラグビー場に生まれ変わり、各施設の中間地点には、中央広場としてより多くの人々に開かれた公園を整備する。新築着工時期は2024年を予定し、全体竣工は2036年予定だ。
都立代々木公園が、2024年に生まれ変わる。緑あふれる環境と、水辺施設の設置はそのままに、再整備により、屋内外でスケートボードを楽しめるアーバンスポーツパーク、屋内外で飲食可能なフードホール、多世代健康増進スタジオなどを設ける予定。訪れた人々が自由に楽しめる、にぎわい広場も設置されるという。
「ウィズ原宿」は、地下3階、地上10階建てで、最大300人収容可能なイベントホール「ウィズ ハラジュク ホール(WITH HARAJUKU HALL)」を持つ大型の複合施設。人気家具ブランドイケア(ikea)初の都市型店舗のほか、ユニクロ(UNIQLO)の大型店舗、スノーピーク(Snow Peak)の新業態店舗「スノーピーク ランド ステーション ハラジュク(Snow Peak LAND STATION HARAJUKU)」が出店する。
小田急電鉄は、小田急小田原線の東北沢駅から世田谷代田駅間までの1.7kmにわたる新たな開発エリアを「下北線路街」として2020年度までに整備する。「下北線路街」には、新たなコミュニティを創出する商業施設を設けるほか、日々の疲れを癒してくれる温泉宿泊施設、地域とつながる保育園、出会いと学びを提供する学生寮、新たなチャレンジや個人の商いを応援する長屋などの施設も開業。
さらに、“みんなでつくる自由なあそび場”をコンセプトとする「下北線路街 空き地」には、トライアルでお店を開けるレンタルキッチンや、さまざまな活動ができるイベントスペースが設けられる。
「大手町ワン」は、皇居側に位置する地上31階地下5階の「三井物産ビル」と、日比谷通り側に位置する地上40階地下5階の「大手町ワンタワー(Otemachi One Tower)」からなる大規模複合施設。建物は主にオフィスビルとなるが、商業店舗が集う「大手町ワンアベニュー」をはじめ、ホテル、宴会場、多目的ホールが入るなど、複合施設として多くの人に開かれたスポットになる。大手町エリアでは最大級となる再開発。
「トウキョウトーチ」は、これまで三菱地所が「東京駅前常盤橋プロジェクト」として進行していた、東京駅周辺で最大となる敷地面積に、10年超の事業期間をかけてビル4棟を建設する大規模複合再開発。その新街区のシンボルとも言える、高さ350m超を誇る地上63階、地下4階の「トーチタワー」には、都心最高層クラスの展望施設、国際級ホテル、大規模ホールを整備する。
日本橋髙島屋は、本館・ウオッチメゾン・東館に新館を加えた4館体制の新都市型ショッピングセンター「日本橋髙島屋 S.C.」として生まれ変わった。本館地下1階の和洋菓子売場が全面リニューアル。また、新館には日本初上陸2店舗、初出店2店舗、新業態12店舗、商業施設初出店11店舗を含む計115店舗が新たにオープンし、本館と新館の間にある区道284号線が歩行者専用道路となり、大屋根が設置され、路面店が並ぶ「日本橋ガレリア」が誕生した。
地下1階から地上7階の新館は、テナントの約4割を占める飲食店が最大の魅力。通勤時間に利用することができる7:30オープンの早朝営業エリアや、茶道教室・ヨガスタジオなどの体験型テナントを擁することも特徴だ。リチュエル、365日と日本橋、パリヤなど日本初上陸店舗、商業施設初出店店舗を含む、注目のフード店が目白押しだ。
日本橋周辺の大規模複合施設として誕生した「コレド(COREDO)室町」。「コレド室町1」は、商業施設フロアを1階から4階まで有するほか、5階(エントランスは4階)には、季節ごとに大きなイベントを開催している「日本橋三井ガーデンホール」を設けている。また、「コレド室町2」の商業フロアは地下1階から地下2階。そのうち地下1階には、バラエティ豊かな計21店舗が揃い、「コレド室町3」は、フードはもちろん、ライフスタイルブランドも充実したラインナップとなっている。