「キスリング展 エコール・ド・パリの夢」が、東京都庭園美術館で、2019年4月20日(土)から7月7日(日)まで開催される。
キスリングは、1920~30年代のパリで「モンパルナスのプリンス」と呼ばれ時代の寵児となった、エコール・ド・パリを代表する画家。モンマルトルやモンパルナスで、ピカソ、ジョルジュ・ブラック、モディリアーニ、パスキンなど、多くの芸術家と知り合い、活動初期はキュビスムの影響も受けたが、現実世界から離れることに抵抗し、写実的な表現に切り替えた。
イタリアやフランドルの古典的な絵画に積極的に学びを得て、1920年代の絵画に見られる秩序へ回帰する動きに同調。丁寧なタッチによる洗練された写実的表現と、静かな雰囲気の中で、官能的に輝く色彩で、肖像画をはじめ、風景画、静物画、裸婦などを制作した。キスリングの日本での個展は、2007年以来12年ぶり。会場には、約60点の作品が集結する。
特に注目したいのは、キスリングならではの豊かな色彩と細やかな表現を堪能できる肖像画。友人、妻、女優、モデル、少年、少女など、キスリングは様々なモデルを対象に、数多くの肖像画を手掛けている。
例えば、フランスの女性小説家コレットの娘を描いた《ベル=ガズー(コレット・ド・ジュヴネル)》は、透明感あふれる色彩、写実的に描きこまれたディテール、憂いを含んだ大きなアーモンド形の瞳と、特徴的な要素を持ち合わせた作品の1つ。思わず目を引くような鮮やかさと、独特の世界観は見る者に強いインパクトを残す。
キスリング展 エコール・ド・パリの夢
会期:2019年4月20日(土)~7月7日(日)
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎月第2・第4水曜日(4月24日、5月8日、5月22日、6月12日、6月26日)
会場:東京都庭園美術館 本館+新館ギャラリー1
住所:東京都港区白金台5-21-9
入館料:一般 1,100(880)円/大学生(専修・各種専門学校含む) 880(700)円/中・高校生=550(440)円/65歳以上=550(440)円
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。
※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳持参者とその介護者1名は無料。
※教育活動として教師が引率する都内の小中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)。
※第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上無料。
※前売券はイープラスで発売。