これから向かうインテリアの1つの方向性を示唆する展覧会「妖しのインテリア」が、表参道のスパイラルガーデンで開催されている。期間は、2013年5月24日(金)から5月26日(日)の3日間。
ミニマルからデコラティブに移行しつつあるインテリアのトレンド。心の内面や外へのメッセージを、ストレートに表現する作家が世界で台頭してきた。常識や合議とは無縁な、作家個人の魂が込められた作品は面妖にさえ感じ、美しい。今回は、フレデリック・モレル(Frederique Morrel)とボクジャ(Bokja)の、50作品以上の新作を日本初公開。彼らの作品は妖しげな個性を放ち、鮮烈な印象を与える。
主催のトーヨーキッチン&リビング株式会社 代表取締役社長の渡辺孝雄はこう語る。「戦後、私たちは効率的で大量に生産される製品を良しとし生活水準を高めてきました。常識や合理的な最大公約数を基本とした発展はインテリアも同じで、“どこかで見たような”空間を大量に生み出すことになりました。今回は、アーティスト個人の魂の叫びが、妖艶な魅力となり、我々に語りかけてくれます」。
この艶やかな妖しさこそ、これからの豊かさのヒントになるのではないのだろうか。
【開催概要】
「妖しのインテリア」
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
期間:2013年5月24日(金)~26日(日)
時間:11:00~20:00
住所:〒107-0062 東京都港区南青山5丁目6番23号
URL:http://www.spiral.co.jp
【アーティスト紹介】
■フレデリック・モレル(Frederique Morrel)
パリでスタートしたアバンギャルドなインテリアブランド。アーティストであるフレデリックは、亡くなった祖母が得意だったニードルポイント刺繍への思いをきっかけに創作活動を始め、アダムとイヴ、エデンの園、失楽園やノアの方舟といった神話的な要素にインスピレーションを受け、スピリチャルな美意識で作品を発表し続けている。
■ボクジャ(Bokja)
地中海に面するレバノンの首都、ベイルートに拠点を置くHoda Baroudi(ホダ・バロウディ) と、Maria Hibri(マリア・ヒブリ)による才能豊かなデザインデュオ。2000年に創設され、キリムなどの伝統的工芸に尊敬と情熱を注いできた。叙情的な色づかいが美しく、ハンドメイドならではの、クラフトマンシップを感じる、高い芸術性を持った作品を生み出している。