2022年に開催される展覧会から、大阪・京都・兵庫をはじめとする関西の美術館・博物館のおすすめアートスケジュール情報を特集。京阪神を中心に、関西各府県で2022年に開催される展覧会やアートイベントを開始日順にセレクトする。印象派などの西洋絵画や、浮世絵を紹介する展覧会、植物や古代エジプトなど面白いテーマにフォーカスした展覧会、絵本やアニメにまつわる展覧会など、様々なジャンルのおすすめアートイベントが目白押し。気になる展覧会をぜひチェックしてみて。
大阪中之島美術館で開催される展覧会「ロートレックとミュシャ パリ時代の10年」では、19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックとアルフォンス・ミュシャのポスターを紹介。それぞれの第1作である《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》、《ジスモンダ》をはじめ、トゥールーズ=ロートレックが手がけた全ポスター作品31点が一堂に集結する。
「ロートレックとミュシャ パリ時代の10年」
会期:2022年10月15日(土)~2023年1月9日(月・祝)
会場:大阪中之島美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
大阪中之島美術館と国立国際美術館の共同企画による「すべて未知の世界へ ─ GUTAI 分化と統合」は、1954年に兵庫・芦屋で結成された美術家集団「具体美術協会(具体)」の新しい像の構築を試みる展覧会。大阪中之島美術館では「具体」を「分化」させ、それぞれの独創性の内実に光をあてる一方、国立国際美術館では「具体」を「統合」し、集団全体の模索の軌跡をたどってゆく。
「すべて未知の世界へ ─ GUTAI 分化と統合」
会期:2022年10月22日(土)〜2023年1月9日(月・祝)
会場:大阪中之島美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-3-1)、国立国際美術館 (大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
大阪の堺 アルフォンス・ミュシャ館で開催される企画展「Bon Voyage!〜ミュシャと巡る旅〜」は、「ミュシャと辿る世界旅行」をテーマとした展覧会。世界各地にゆかりのあるミュシャの作品とともに画業をたどるほか、パリの宝飾店でミュシャが携わった仕事も紹介する。
「Bon Voyage!〜ミュシャと巡る旅〜」
会期:2022年12月3日(土)〜2023年4月2日(日)
会場:堺 アルフォンス・ミュシャ館 (大阪府堺市堺区田出井町1-2-200 ベルマージュ堺弐番館)
大阪のあべのハルカス美術館で開催される展覧会「アリス ─へんてこりん、 へんてこりんな世界─」では、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』に着目。2作品が、約160年にわたって映画や美術、ファッションなどに及ぼした影響の広がりを、約300点の作品や映像演出により紹介する。
「アリス ─へんてこりん、 へんてこりんな世界─」
会期:2022年12月10日(土)〜2023年3月5日(日)
会場:あべのハルカス美術館 (大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16階)
京都の相国寺承天閣美術館で開催される企画展「武家政権の軌跡─権力者と寺」では、相国寺とその塔頭(たっちゅう)に伝来する肖像画や墨蹟、中国絵画、古文書などの展示を通して、武家政権との交流の軌跡をたどる展覧会だ。足利将軍の肖像画を一堂に公開するほか、寺院を荘厳する絵画や足利将軍ゆかりの寺宝、徳川家などの武家が所持した高僧の墨蹟など、全96点の作品を紹介する。
「武家政権の軌跡─権力者と寺」
会期:I期 2022年8月8日(月)〜10月6日(木) / II期 2022年10月16日(日)〜12月11日(日)
会場:相国寺承天閣美術館 (京都府京都市上京区今出川通烏丸東入ル)
京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」で開催される展覧会「 アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」は、ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルの京都初となる本格的回顧展。《三つのマリリン》や「死と惨事」シリーズの《ツナ缶の惨事》といったシルクスクリーン作品や、日本の金箔技法を組み合わせた《孔雀》など、日本初公開100点以上を含む約200点の作品を通して、ウォーホルの内面へと迫る。
「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」
会期:2022年9月17日(土)~2023年2月12日(日)
会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都国立近代美術館では、「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡─市民が創った珠玉のコレクション」を開催。20世紀から現代までの美術作品を収集・紹介するルートヴィヒ美術館のコレクションから、ポップ・アートやロシア・アヴァンギャルド、ピカソの優品などを紹介する。
「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡─市民が創った珠玉のコレクション」
会期:2022年10月14日(金)〜2023年1月22日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町)
京都の嵯峨嵐山文華館と福田美術館では、企画展「芭蕉と蕪村と若冲」を開催。福田美術館では、芭蕉が40代の頃に自書した《野ざらし紀行図巻》を初公開するとともに、若冲筆の《蕪に双鶏図》や蕪村筆《猛虎飛瀑図》など、蕪村と若冲の代表作も紹介する。一方、嵯峨嵐山文華館では、芭蕉の俳句や絵画とともに、与謝蕪村や伊藤若冲、中村芳中など、後世の画家が描いた芭蕉図を展示する。
「芭蕉と蕪村と若冲」
会期:2022年10月22日(土)〜2023年1月9日(月・祝)
会場:嵯峨嵐山文華館(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)、福田美術館(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)は、京都の下鴨神社を会場に、エキシビション「LIGHT OF FLOWERS 花と光」を開催。秋の草花をモチーフとしたヴァン クリーフ&アーペルのジュエリーを展示するとともに、華道家の片桐功敦がメゾンのジュエリーに着想を得て、可憐な花々による表現を展開する。
「LIGHT OF FLOWERS 花と光」
会期:2022年11月3日(祝・木)〜12月12日(月)
会場:下鴨神社(加茂御祖神社)境内 (京都府京都市左京区下鴨泉川町59)
京都の泉屋博古館で開催される特別展「木島櫻谷 ─山水夢中─」は、近代京都画壇を代表する日本画家・木島櫻谷の山水画に着目した展覧会。屏風などの大作から掛物に至る多彩な山水画に加えて、青年期の写生帖なども展示し、櫻谷ならではの山水画の世界を紹介する。
「木島櫻谷 ─山水夢中─」
会期:2022年11月3日(木・祝)〜12月18日(日)
会場:泉屋博古館 (京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24)
姫路市立美術館では、庭園アートプロジェクト 中谷芙二子《霧の彫刻 #47769 白鷺が飛ぶ》を開催。美術館前庭を会場に、純粋な水のみを使用し、霧を人工的に発生させる中谷芙二子の作品《霧の彫刻》を展開する。
庭園アートプロジェクト 中谷芙二子《霧の彫刻 #47769 白鷺が飛ぶ》
会期:2022年7月16日(土)〜2023年3年12月(日)
会場:姫路市立美術館 前庭 (兵庫県姫路市本町68-25)
姫路市立美術館で開催される企画展「本歌取り式 名画選 ─今、交差する伝統・対話・創造」は、杉本博司によって拡大された「本歌取り」の概念を受けて、同館のコレクションに新たな光を投げかける展覧会。時代や地域、ジャンルを横断しつつ、「本歌」と「本歌取り」のダイナミックな対話のもとでコレクション作品約90点を紹介する初の機会となる。
「本歌取り式 名画選─今、交差する伝統・対話・創造」
会期:2022年11月19日(土)〜2023年1月15日(日)
会場:姫路市立美術館 (兵庫県姫路市本町68-25)
奈良の大和文華館で開催される特別企画展「明清の美─15~20世紀中国の美術─」では、主に15〜20世紀初頭にかけての明清中国の美術を紹介。また、同時代に江戸日本を訪れた清人や、中国や日本と交流のあった琉球の画家の作品もあわせて展示し、東アジアの文化交流史に光をあてる。
「明清の美─15~20世紀中国の美術─」
会期:2022年11月18日(金)~12月25日(日)
会場:大和文華館 (奈良県奈良市学園南1-11-6)
奈良国立博物館 東・西新館で開催される式年造替記念特別展「春日大社 若宮国宝展─祈りの王朝文化─」では、若宮神にまつわる祈りの文化と、御造替の歴史を紹介。平安貴族が若宮神に奉納した工芸品などから王朝文化の世界を紹介するとともに、過去や現在の御造替にかかわる器物や歴史資料を通して、その軌跡をたどってゆく。
式年造替記念特別展「春日大社 若宮国宝展─祈りの王朝文化─」
会期:2022年12月10日(土)〜2023年1月22日(日)
会場:奈良国立博物館 東・西新館 (奈良県奈良市登大路町50)
奈良の春日大社 国宝殿では、特別展 春日若宮式年造替奉祝「杉本博司─春日神霊の御生(みあれ) 御蓋山そして江之浦」を開催。春日美術に強い関心を持つ杉本博司の監修のもと、春日信仰や春日若宮信仰にまつわる名品を展示するとともに、春日をテーマとした杉本による大作も初公開する。
特別展 春日若宮式年造替奉祝「杉本博司─春日神霊の御生(みあれ) 御蓋山そして江之浦」
会期:2022年12月23日(金)〜2023年3月13日(月)
会場:春日大社 国宝殿 (奈良県奈良市春日野町160)