展覧会「入江明日香展 時空の旅人」が、福岡アジア美術館にて、2022年9月3日(土)から10月9日(日)まで開催される。その後、2023年2月4日(土)から26日(日)まで、愛知の松坂屋美術館に巡回する。
入江明日香は、1980年東京生まれの版画家だ。あくまで「版画家」であることにこだわる入江は、西洋の銅版画技法に基づきつつも日本画や浮世絵などの技法も自在に駆使し、豊かな想像力から生まれる作品を手がけてきた。その画面には、異次元にいる人物や動物、そしておとぎ話の住人の姿が、確かな描写力でもって描かれている。
「入江明日香展 時空の旅人」は、2018〜19年にかけての大回顧展から3年を経て開催される展覧会。初期から近年の代表作、人気作までを一挙に展観するとともに、2019年以降に制作された大作や、近年特に取り組んでいる、「歳時記」をテーマとした作品などにも光をあてる。
美大の版画科に入学した入江は、次第に黒一色の版画作品から、刷り上がった作品をコラージュする作品へと展開。また、抽象表現から、花鳥や動物をモチーフに表現を始めた頃より、人物を描くことも意識するようになった。
2012年より1年間、パリで銅版画の研鑽を積むことになると、パリの職人が調合した鮮やかな銅版画のカラーインクとの出会いを契機に、色彩感覚を研ぎ澄ませてゆくことに。また、パリでの研修は、入江に日本を再考させる機会ともなり、以後、「四天王」や「桜」といったテーマを設定し、日本の古美術と自身の表現を接続することも試みている。
本展では、《麟凰》など、どこか浮世離れしているような人物像や、パリ研修を経験して洗練された色彩で仕上げられた《Le Petit Cardinal》、自身の内面にある日本の客体化から生まれた《廣目天》などの作品、そして日本屈指の一版多色刷りの技術で仕上げられた《La couturière》など、入江の版画作品を展観する。
展覧会「入江明日香展 時空の旅人」
会期:2022年9月3日(土)〜10月9日(日)
会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリー
住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル 7階
開場時間:9:30〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※最終入場は閉場30分前まで
休館日:水曜日
観覧料:一般・大学生 1,400円、中高生 1,200円、4歳〜小学生 800円、3歳以下 無料
※前売および20人以上の団体は200円引き
※中高生料金での入場時には学生証などを提示
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳(以上の手帳の提示者の介護者1人を含む)、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者は無料
※チケットは、7月8日(金)より、ARTNEチケットオンライン、チケットぴあ(Pコード 686-118)、ローソンチケット(Lコード 84985)ほかにて発売
■巡回情報
・松坂屋美術館
会期:2023年2月4日(土)〜26日(日)
住所:愛知県名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階
【問い合わせ先】
福岡アジア美術館開催について
入江明日香展実行委員会事務局
TEL:092-711-5491