企画展「没後40年 黒田辰秋展 ─山本爲三郎コレクションより」が、京都のアサヒビール大山崎山荘美術館にて、2023年1月21日(土)から5月7日(日)まで開催される。
黒田辰秋(くろだ たつあき)は、大正期から昭和期にかけて活躍した木漆工芸作家であり、1970年には木工芸分野で初めて、いわゆる人間国宝に指定されている。1904年京都の塗師屋に生まれた黒田は、早くから木漆工芸の制作過程での分業制に疑問を抱き、素地から塗り、加飾、仕上げまでひとりで行う一貫制作を志した。
1924年、黒田は柳宗悦や河井寬次郎らを知り、彼らが先導した民藝運動にふれることに。その影響のもと、1927年に京都で実験工房「上加茂民藝協団(かみがもみんげいきょうだん)」を結成すると、そのメンバーとともに制作に打ち込んだ。この時期、1928年の博覧会「大礼記念国産振興東京博覧会」に出品したパビリオン「民藝館」では、欅拭漆のテーブルセットをはじめ、数多くの家具什器を手がけている。同会の解散後には、本格的に木漆工芸作家として歩み始め、精力的な活動を展開してゆくことになる。
企画展「没後40年 黒田辰秋展 ─山本爲三郎コレクションより」では、黒田の基礎が確立した20代前半に着目。アサヒビール大山崎山荘美術館のコレクションから、初期の代表作である欅拭漆のテーブルセットをはじめ、作品の数々を一挙に公開する。
企画展「没後40年 黒田辰秋展 ─山本爲三郎コレクションより」
会期:2023年1月21日(土)〜5月7日(日)
会場:アサヒビール大山崎山荘美術館
住所:京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(3月20日・27日、4月3日、5月1日は開館)
入館料:一般 900円(800円)、高校・大学生 500円(400円)、中学生以下 無料、障害者手帳の所持者 300円
※( )内は20名以上の団体の場合
※内容は変更となる場合あり(最新情報については美術館ウェブサイトを確認のこと)
【問い合わせ先】
アサヒビール大山崎山荘美術館
TEL:075-957-3123 (総合案内)