特別企画「上田薫展」が、香川の高松市美術館にて、2023年7月15日(土)から9月18日(月・祝)まで開催される。
上田薫は、ある瞬間を捉えた写真をもとに、対象を精巧に描き出す独自の写実表現で知られるアーティストだ。なま玉子が割れる瞬間を描いた作品をはじめ、スプーン上のゼリーやジャム、アイスクリーム、透明な泡やしゃぼん玉を拡大したものなど、スーパーリアリズムの手法で描かれた作品は、子どもから大人まで幅広い世代を魅了し続けている。
企画展「上田薫展」では、モチーフを拡大し超写実的に描いた油彩画約50点のほか、未公開の作品を含む初期から現在までの作品を展示。上田の描くことへの飽くなき興味と挑戦を感じつつ、瞬間を鮮やかに描いた上田薫の世界観を楽しむことができる。
また、東京藝術大学で油彩を学び、卒業後は抽象画家としてキャリアをスタートした上田。会場では、本展開催にあたりアトリエを調査する中で見つかった、在学時に教授の梅原龍三郎のクラス課題で描いたデッサンや、卒業後抽象画家として作風を模索していた時代に描いたスケッチや習作など、未公開作品の展示を通して、スーパーリアリズムの手法を確立する以前の上田の活動も紹介する。
さらに、高齢になり油彩画を手掛けることは叶わなくなった上田が、現在も描き続けている色鉛筆や鉛筆によるスケッチやイラストも展示。加えて、上田が初期作品と久しぶりの対面を果たした際の様子などを映像で紹介予定だ。
高松市美術館開館35周年記念特別展「上田薫展」
会期:2023年7月15日(土)~9月18日(月・祝)
会場:高松市美術館 2階展示室
住所:香川県高松市紺屋町10-4
開館時間:9:30~17:00(ただし金曜日、土曜日は19:00閉館 / 入室は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝)開館、7月18日(火)休館)
入場料:一般 1,200円(960円)、大学生 600円(480円)、高校生以下 無料
※( )内は前売り、20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳所持者は入場無料
※前売券は、高松市美術館1 階受付、高松市役所生協、ゆめタウン高松サービスセンター、宮脇書店本店及び南本店にて7月14日(金)まで販売(詳細な販売開始時期は各店舗に要問合せ)
※8月5日(土)の「美術館の日」は、高松市美術館の誕生日を祝し、誰でも観覧料無料
■同時開催
特別企画「小川信治展 Better Half 回帰の手法」
会期:2023年7月15日(土)〜9月18日(祝・月)
会場:
・高松市美術館 2階展示ロビー、1階図書コーナー
住所:香川県高松市紺屋町10-4
・ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街内)
住所:香川県丸亀町13-2 新生銀行跡施設
※ブランチギャラリーでの展示は7月22日(土)から
入場料:無料
【問い合わせ先】
高松市美術館
TEL:087-823-1711