展覧会「竹久夢二と雑誌の世界 ― 明治・大正・昭和の魅惑のメディア ―」が、東京の竹久夢二美術館にて2018年1月3日(水)から3月25日(日)まで開催される。
『中学世界』夏季増刊号 明治42年(1909)、『若草』新年号 大正15年(1926)
竹久夢二は、雑誌『中学世界』への投稿をきっかけに画家の道へと進み、生涯にわたって約180タイトル、2,200冊以上もの雑誌の絵を手掛けた。「竹久夢二と雑誌の世界 ― 明治・大正・昭和の魅惑のメディア ―」では、竹久夢二の仕事の主軸ともいえる雑誌を中心に、明治末期から昭和初期にかけての作品約300点を展示する。
少女雑誌『新少女』や、高級婦人雑誌『婦人グラフ』に見られる少女絵や美人画、文芸誌『若草』に寄せた、モダンで洗練された表紙絵などをはじめ、子ども絵・デザイン・詩・文章など竹久夢二の表現する表情豊かな世界観を、存分に堪能することができる。
『新少女』四月号 大正5年(1916)、『コドモノクニ』一月号 大正12年(1923)
社会状況を反映し、新たな雑誌が続々と刊行された時代に、活躍を見せた竹久夢二。明治末の作品では墨描き木版刷りだったイラストは、昭和初期にはモダンデザインへと広がっていく。郷愁の漂う雰囲気はそのままに、表現方法の変遷を辿るのも面白い。また、時代を跨いだ作品たちは、発売当時の時代背景や、印刷技術・出版業界の発展していく様子を映し出す。時代ごとの社会状況を感じ取れる点も本展の魅力となっている。
また、竹久夢二の新発見屏風「投扇興」を、展覧会と同時に、金沢に続いて東京で初めて公開する。扇で遊ぶ優雅な夢二式美人が描かれた大作だ。
【開催概要】
竹久夢二と雑誌の世界 ― 明治・大正・昭和の魅惑のメディア ―
会期:2018年1月3日(水)〜3月25日(日)
休館日:月曜日 ※1月8日(月・祝)開館、翌9日(火)休館、2月12日(月・祝)開館、翌13日(火)休館
会場:竹久夢二美術館
住所:東京都文京区弥生2−4-2
TEL:03−5689−0462
開館時間:10:00~17:00※入館は16:30まで
入館料:一般 900円/大・高生 800円/中・小生 400円
※弥生美術館と二館併せて観覧可。
※20名以上の団体は100円割引。