東京・六本木のサントリー美術館が、2020年7月22日(水)にリニューアル・オープン。開館に合わせて、リニューアル・オープン記念展I「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」を、9月13日(日)まで開催する。なお、当初は5月13日(水)のオープンを予定していたが、変更となった。
開館以来「生活の中の美」を基本理念としてきたサントリー美術館。今回のリニューアルでは、当館の設計を務めるとともに、2020年東京五輪のメイン会場「新国立競技場」などを手がけた建築家・隈研吾がデザインを担当。和の素材の温もりと洗練されたデザインを基調に、エントランスやカフェなどを刷新した。
リニューアル・オープン後初となる展覧会「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」では、基本理念の「生活の中の美」にたち返り、酒宴で用いられた調度から、“ハレ=非日常”の場にふさわしい着物や装飾品、そして異国趣味の意匠を施した品々まで、日本の生活に華を添えた作品を展示する。
生活の折々に合わせて身なりを整える「装い」の行為は、本展のキーワードの1つだ。会場では、国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」をはじめ、平安から明治時代までの華麗な装飾を施した化粧道具や髪飾りを展示。また、「舞踊図」などの美人画や「浅葱紋絽地流水花束模様小袖」といった色鮮やかな小袖などを通して、江戸時代から近代までのファッションの変遷を紹介する。
誕生や元服、婚礼など人生の節目に催される儀式や、宴といったハレの場には、華やかな祝いの品々が欠かせない。「桐鳳凰図屛風」など婚礼のために制作された屛風や漆工作品、そして「色絵葡萄鳥文瓢形酒注」など宴を彩る鮮やかな酒器の数々などからは、ハレの場の高揚感を垣間見られるだろう。
桃山時代に来日したポルトガル人やスペイン人は、彼ら南蛮人を描いた“南蛮屛風”に見られるように関心の的となるとともに、外来の美術や文物をもたらすこととなった。展覧会の最後では、南蛮船の入港を伝える屛風絵や初期洋風画の「泰西王侯騎馬図屛風」、さらに異国趣味を反映した漆器などを通して、外来文化を自らの日常へと昇華する、当時の日本人の好奇心を紹介する。
さらに、古美術に強い関心を寄せる現代作家の山口晃や彦十蒔絵・若宮隆志らの作品も登場。「成田国際空港 南ウィング盛況の圖」といった現代アートと古美術の所蔵作品を組み合わせた展示も行う。
リニューアル・オープン記念展I「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」
会期:2020年7月22日(水)〜9月13日(日) ※会期中展示替えあり
※当初は2020年5月13日(水)〜7月5日(日)の会期を予定していたが、開館延期のため開催時期も延期。
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火曜日(9月8日(火)は開館)
入館料:
・当日券 一般 1,500円、大学・高校生 1,000円、中学生以下 無料
・前売券 一般 1,300円、大学・高校生 800円
※チケットは、サントリー美術館受付、サントリー美術館公式オンラインチケット、ローソン チケット、セブンチケットにて販売
※前売券は、7月3日(金)から展覧会開幕前日まで販売、なおサントリー美術館受付では取り扱いなし
※割引(適用は1種類まで):あとろ割(国立新美術館および森美術館の企画展チケット提示で100円割引)
※来館に際しての注意事項は、美術館公式ホームページを参照
※予定は変更となる場合あり
■チケット払い戻しについて
変更前の会期が記載されたチケットは、会期変更後も使用可。希望者は払い戻しも可。払い戻しは6月30日(火)まで、購入時のプレイガイドにて対応する。詳細は、サントリー美術館公式ホームページを参照。
【問い合わせ先】
TEL:03-3479-8600