新版画の代表絵師・川瀬巴水は、日本の近代化が進むなかにあって、全国各地を旅し、庶民の生活が息づく四季折々の風景を描き続けた。東京・SOMPO美術館の展覧会「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」では、初期から晩年までの風景木版画約280点を展示し、堅実な写生と抒情豊かな感性が高度な木版技術と融合した独自の作品世界に迫る。
会期:2021年10月2日(土)〜12月26日(日)
会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
東京・町田市立国際版画美術館の企画展「浮世絵風景画─広重・清親・巴水 三世代の眼─」では、江戸の歌川広重、明治の小林清親、そして大正から昭和の川瀬巴水という、各時代に優れた風景版画を手がけた3人の絵師・画家を紹介。前期・後期で合わせて370点超の作品を展示し、彼らが日本の風景をいかにして表現してきたのかを探る。
会期:2021年7月10日(土)~9月12日(日)
会場:町田市立国際版画美術館 (東京都町田市原町田4-28-1)
大阪市立美術館の展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」では、メトロポリタン美術館が誇る西洋絵画コレクションから厳選した、フェルメールやルノワールなどの名品を展示し、西洋絵画史500年の流れをたどる。
なお、本展は東京の国立新美術館にも巡回する。
会期:2021年11月13日(土)〜2022年1月16日(日)
会場:大阪市立美術館 (大阪市天王寺区茶臼山町1-82)
近代京都画壇を代表する日本画家、上村松園は、絵画の伝統を踏まえたうえで女性画家ならではの女性像を追求し、気品あふれる美人画の数々を手がけた。京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」では、最初期から絶筆にいたるまでの代表作約100点を一堂に集め、近代京都画壇の傑出した画家・松園の芸術の全貌を紹介する。また、新発見の《清少納言》も初公開となる。
会期:2021年7月17日(土)〜9月12日(日)
会場:京都市京セラ美術館 本館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
上野リチ・リックスは、1893年に生まれ、ウィーンと京都で活躍したデザイナーだ。京都国立近代美術館の展覧会「上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」は、その仕事を網羅的に紹介する世界初の大回顧展。ウィーン時代から戦後に至る、色彩豊かな“リチのデザイン世界”の全貌に迫る。
なお、本展は東京の三菱一号館美術館に巡回する。
会期:2021年11月16日(火)〜2022年1月16日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
京都市京セラ美術館 開館1周年記念展「モダン建築の京都」は、同館初の大規模建築展覧会。京都に現存するモダン建築を取り上げ、オリジナル図面や模型、写真などの豊富な資料を通して、古建築だけにとどまらない京都のもうひとつの魅力に迫る。
会期:2021年9月25日(土)〜12月26日(日)
会場:京都市京セラ美術館(京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
奈良国立博物館にて開催される「第73回 正倉院展」は、正倉院宝物のなかから毎年約60件を選んで公開する展覧会。楽器や調度品、染織品、仏具など、その全容にふれることができる宝物55件を紹介する。高貴な素材をふんだんに使用した絃楽器「螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)」や、極彩色の文様に彩られた蓮華形の香炉台「漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)」など、天平文化の華やぎを鮮やかに伝える名品が登場する。
会期:2021年10月30日(土)〜11月15日(月) 会期中無休
会場:奈良国立博物館 東新館・西新館(奈良県奈良市登大路町50番地)
水平垂直線と原色平面による厳格な構図をもつ抽象絵画「コンポジション」シリーズでよく知られる画家、ピート・モンドリアン。愛知の豊田市美術館で開催される展覧会「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」では、初期に手掛けた風景画から晩年の抽象画までに加え、関連作家の作品を展示し、その芸術の軌跡と広がりを紹介する。
会期:2021年7月10日(土)〜9月20日(月・祝)
会場:豊田市美術館 (愛知県豊田市小坂本町8-5-1)
明治から昭和にかけて活躍した風景画家・吉田博は、その後半生に西洋の写実的な表現と日本の伝統的な木版画技法を統合し、独自の木版画を手がけた。静岡市美術館の展覧会「没後70年 吉田博展」では、雄大な自然を捉えた多色摺木版などを一挙紹介する。
会期:2021年6月19日(土)〜8月29日(日)
会場:静岡市美術館 (静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3階)
富山県美術館の「トライアローグ 横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」は、3館の所蔵作品を組み合わせ、20世紀西洋美術の歴史をたどる展覧会だ。パブロ・ピカソなど20世紀美術の幕開けに始まり、サルバドール・ダリといったシュルレアリスム、ジャクソン・ポロックらが活躍した抽象表現主義を経て、アンディ・ウォーホルらポップアート、そしてフランシス・ベーコンやゲルハルト・リヒターなどの多元化する20世紀後半の美術に至るまで、絵画を中心に約120点を展示する。
会期:2021年11月20日(土)〜2022年1月16日(日)〈予定〉
会場:富山県美術館(富山県富山市木場町3-20)
ピピロッティ・リストは、スイスを拠点に国際的に活躍する現代アーティストであり、ヴィデオ・インスタレーションの先駆者として知られている。茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリーの展覧会「ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island ─あなたの眼はわたしの島─」では、身体や女性、自然などをテーマとする約40点の作品から、約30年にわたるリストの活動の全体像を紹介する。
会期:2021年9月20日(月・祝)〜10月17日(日)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー (茨城県水戸市五軒町1-6-8)