原美術館とその別館であるハラ ミュージアム アークの両館が統合。「原美術館ARC」が2021年4月24日(土)、群馬県渋川市に開館する。
東京・品川の地で40余年の間、多くの作品を紹介してきた原美術館が、2021年1月11日(月)、東京での活動を終えた。そして皆から愛された原美術館は別館と統合、新たに群馬県に場所を移し、「原美術館ARC」として生まれ変わる。
上毛三山のひとつに数えられる榛名山麓の高原に位置する「原美術館ARC」は、アートとともに自然も楽しめる場所。世界的に活躍する建築家・磯崎新が手掛けた黒い色調のシャープな木造建築は、それ自体がアートのような美しさだ。ピラミッド型の屋根が印象的なギャラリーA、その両翼にシンメトリーにギャラリーB・Cが配置されている。
また、木、石、和紙、漆喰などを用いた名工の技が光る特別展示室「觀海庵」は、展示品である原六郎コレクションの「三井寺旧日光院客殿障壁画」がかつて飾られていた滋賀県・三井寺(園城寺)の旧日光院客殿の書院造に着想を得たという。静謐な和風空間となっており、まるで自らが日本画の世界に飛び込むような気分で作品を眺められる。
開架式収蔵庫では、随時、庫内のガイドツアーを行っている。また、学芸員や評論家、教育・研究機関に所属する人物を対象に、保管されている一部の原美術館コレクション作品の鑑賞・調査ができる。いずれも完全予約制だ。(ガイドツアーは現在中止)
美術を楽しんだあと、一息つくのに最適な「カフェ ダール」。大きな窓と高い天井が心地よいこのカフェでは、群馬県産の新鮮な食材を活かした特製サンドウィッチやパスタなどの食事、伊香保グリーン牧場オリジナルアイスクリームなどを販売する。また、週末には展覧会をイメージして作られた「イメージケーキ」も展開予定だ。
ザ・ミュージアムショップでは、展覧会カタログや関連書籍から、アーティストグッズ、デザイン小物やアクセサリーなど、現代美術を暮らしに取り入れられるアイテムを取り揃えた。日本の伝統技術を感じさせるモダンな商品や群馬ゆかりの作家を紹介するギフトなども用意している。
初めての展覧会は、多様性や共存、平和の象徴ともいえる“虹”をテーマとし、現代美術を集めた「原美術館コレクション」と、国宝・重要文化財を含む東洋古美術からなる「原六郎コレクション」の中から、様々な国籍や文化を背景に持つアーティストたちの作品を紹介する。なお、本展は第1期と第2期に分かれており、各期で異なる作品に出会うことができる。
【詳細】
原美術館ARC
オープン日:2021年4月24日(土)
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:休館日 木曜日(祝日と8月を除く)、展示替え期間、1月1日、冬季
住所 群馬県渋川市金井2855-1
TEL:0279-24-6585
アクセス:
・JR 上越/吾妻線「渋川駅」(上越/北陸新幹線利用の場合は「高崎駅」で上越/吾妻線に乗り換え)より、関越交通バス「伊香保温泉」行き(3番のりば)にて約15 分、「グリーン牧場前」下車、徒歩5分。または「渋川駅」よりタクシーで約10 分。
・車の場合、関越自動車道「渋川・伊香保I.C.」より8km、約15 分。(無料駐車場50台、大型バス駐車場2台)