企画展「没後150年 山本琹谷と津和野藩の絵師たち」が、島根県立石見美術館にて、2023年7月8日(土)から8月28日(月)まで開催される。

幕末の津和野を代表する絵師・山本琹谷の画業を紹介

山本琹谷(やまもと きんこく)は、幕末から明治初頭にかけて活躍した、津和野藩出身の絵師だ。文化8年(1811年)に生まれた琹谷は、幼少より絵を好み、初めは津和野藩家老の多胡逸斎(たご いっさい)に学んだ。天保年間(1830〜43年)頃には、三河国田原藩家老で絵師としても知られる渡辺崋山(わたなべ かざん)の門下となり、高久靄厓(たかく あいがい)や椿椿山(つばき ちんざん)にも学んでいる。

嘉永6年(1853年)頃には、津和野藩主より藩の絵師を命じられたと伝えられており、津和野藩の画事にも従事していた。たとえばこの時期、大火により焼失した津和野藩主の御殿の再建に際して、部屋を仕切る板戸絵の多くを手がけている。その後は江戸に居を構えつつ、東海道や京阪を巡って各地に作品を残した。

企画展「没後150年 山本琹谷と津和野藩の絵師たち」では、琹谷の初期から晩年に至る画業を、約70点の作品と資料により紹介。《桃花雀図》や《藍関図》《斎藤弥九郎像》をはじめ、琹谷のさまざまな作品を目にすることができる。また、江戸時代の津和野で活躍した多彩な絵師たちにも光をあて、岡野洞山美高(おかのとうざん よしたか)や大島松溪(おおしま しょうけい)、三浦紫畹(みうら しえん)などの作品も展示する。

展覧会概要

企画展「没後150年 山本琹谷と津和野藩の絵師たち」
会期：2023年7月8日(土)～8月28日(月) 会期中に一部展示替えあり
［前期 7月8日(土)〜31日(月) / 後期 8月2日(水)〜28日(月)］
会場：島根県立石見美術館 展示室A・D
住所：島根県益田市有明町5-15 島根県芸術文化センター「グラントワ」内
開館時間：9:30～18:00(展示室への入場は17:30まで)
休館日：火曜日(8月15日(火)は開館)
※内容は変更となる場合あり(最新情報についてはグラントワホームページにて確認のこと)

■観覧料
・当日券
企画展＝一般 1,000円(800円)、大学生 600円(450円)、小学・中学・高校生 300円(250円)
企画展・コレクション展セット＝一般 1,150円(920円)、大学生 700円(530円)、小学・中学・高校生 300円(250円)
・前売券
企画展・コレクション展セット＝一般 900円、大学生 500円、小学・中学・高校生 200円
※( )内は20名以上の団体料金
※小学・中学・高校生の学校利用は入場無料
※未就学児は入場無料
※各種障がい者手帳、被爆者健康手帳の所持者および介助者(1名まで)は入場無料

【問い合わせ先】
TEL：0856-31-1860 (グラントワ代表)