特別展「アイヌの美しき手仕事」が、愛知の豊田市民芸館にて、2024年10月12日(土)から12月15日(日)まで開催される。
名もなき作り手の手仕事によって生みだされる日用品にこそ、美を見出そうとした「民藝運動」。民藝運動の中心人物であった思想家・柳宗悦(やなぎ むねよし)は、早くからアイヌ民族の工芸文化に着目し、1941年には展覧会を開催した。この時、作品選定や展示に携わった染色家・芹沢銈介(せりざわ けいすけ)もまた、アイヌの手仕事を高く評価し、自ら工芸品を蒐集している。
実際、アイヌの手仕事は、細部にいたるまで、豊かな創造性、深い精神性、そして優れた造形性を湛えている。それは、オヒョウやイラクサなどの繊維で織られた衣裳、本州からもたらされた木綿に刺繍などを施した衣裳、幾何学文様をあしらった刀掛け帯、首飾り、儀礼に用いられる木製の祭具など、さまざまな工芸品に見てとることができる。
特別展「アイヌの美しき手仕事」は、衣裳や刀掛け帯、首飾りなど、アイヌの工芸品約230点を紹介する展覧会。柳や芹沢が蒐集した工芸品を公開するほか、柳が自ら「アイヌを最上の姿で示した展覧であった」と評した1941年の展示を一部再現する。
特別展「アイヌの美しき手仕事」
会期:2024年10月12日(土)〜12月15日(日)
会場:豊田市民芸館 第1・第2民芸館
住所:愛知県豊田市平戸橋町波岩86-100
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜日(祝日・振替休日のぞく。ただし10月14日(月・祝)、11月4日(月・振)は開館)
観覧料:一般 800円、高校・大学生 600円
※中学生以下、豊田市在住の70歳以上、障がい者は無料(いずれも要証明)
【問い合わせ先】
豊田市民芸館
TEL:0565-45-4039