千葉県立美術館では、開館50周年を記念した特別展「浅井忠、あちこちに行く—むすばれる人、つながる時代—」を、2024年10月30日(水)から2025年1月19日(日)まで開催する。
近代洋画の先駆者であるとともに、工芸や図案など、幅広い分野で活躍した千葉ゆかりの作家、浅井忠(あさい ちゅう)。特別展「浅井忠、あちこちに行く—むすばれる人、つながる時代—」は、350点以上の作品や関連資料を通して、浅井の足跡をたどる展覧会だ。
幕末の安政3年(1856年)、佐倉藩(現・千葉県佐倉市)の江戸屋敷に生まれた浅井は、幼少期を佐倉市で過ごし、明治9年(1876年)、日本初の国立美術学校「工部美術学校」第一期生として入学。イタリア人画家アントニオ・フォンタネージから、本格的な西洋画の指導を受けた。浅井はその後、日本の農村風景などを、油彩で情感豊かに描きだしている。
明治31年(1898年)、東京美術学校(現・東京芸術大学)の教授に就任した浅井は、2年後にフランス・パリに留学。この地で当時流行していたアール・ヌーヴォーに感銘を受け、デザイン活動を開始している。帰国後には京都に移住し、後進の育成にも尽力した。
千葉県立美術館は、約190点の作品と約1,500件の関連資料という、日本有数の浅井忠コレクションを擁している。本展では、これらのコレクションに他館の作品を交え、350点以上にのぼる浅井の作品や関連資料を紹介。《ナポリ》など、収蔵後初公開となる8点をはじめ、《漁婦》、《フォンテンブローの夕景》、《花》など、各時代の作品を一挙公開する。あわせて、工部美術学校在学時の練習用デッサン、浅井がさまざまな人々と交わしていた絵葉書や書簡なども目にすることができる。
開館50周年記念特別展「浅井忠、あちこちに行く—むすばれる人、つながる時代—」
会期:2024年10月30日(水)~2025年1月19日(日)
会場:千葉県立美術館
住所:千葉県千葉市中央区中央港1-10-1
開館時間:9:00~16:30(入場は16:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日に休館)、12月28日(土)~1月4日(土)
観覧料:一般 1,000円
※65歳以上、中学生以下、障害者手帳の所持者および介護者1名は無料
【問い合わせ先】
千葉県立美術館
TEL:043-242-8311