東海地方で2021年に開催される、おすすめのアート展覧会を特集。愛知や静岡の美術館・博物館での開催スケジュールを紹介する。各詳細からは、会期や展示アート作品などの開催情報も確認できるので、気になる展覧会をチェックしてみてはいかが。
愛知・名古屋のヤマザキマザック美術館にて開催される企画展「四季折々の情景 美術館に息づく小さな自然たち」は、変化に富んだ「日本の四季」と、四季を五七五の十七文字で鮮やかに切り取る俳句の世界を軸に、自然の情景を表現した作品を紹介する展覧会。小林一茶や正岡子規などの有名な俳句を軸に、四季折々の美しさを巧みに表現した絵画や陶芸、ガラス作品などを展示する。
会期:2021年10月29日(金)〜2022年2月27日(日)
会場:ヤマザキマザック美術館 4階展示室(愛知県名古屋市東区葵1-19-30)
愛知の豊田市美術館にて開催される企画展「ホー・ツーニェン 百鬼夜行(ひゃっきやこう)」は、映像やインスタレーション、サウンド、演劇などジャンルを横断しつつ作品制作をするアーティスト。シンガポールにルーツを持ち、アジア全域にわたる物語、特にアジア正史からこぼれ落ちたものを拾い上げ表現する。展覧会では、近代から現代に至る日本の“妖怪”に着目し、アニメーションを軸とした映像作品を紹介する。
会期:2021年10月23日(土)〜2022年1月23日(日)
会場:豊田市美術館(愛知県豊田市小坂本町8-5-1)
愛知の刈谷市美術館にて開催される特別展「野口哲哉展─this is not a samurai」は、現代美術作家・野口哲哉による個展。「鎧と人間」をテーマにしたユーモアあふれる作品を手がける野口哲哉は、一見すると鎧兜とは相いれない要素を巧みに組み合わせることで、現代性や人間性を問いかける。会場には、初期作から新作に至るまで約180点の代表作が集結する。
会期:2021年9月18日(土)~11月7日(日)
会場:刈谷市美術館(愛知県刈谷市住吉町4-5)
名古屋の横山美術館にて開催される企画展「優美な曲線から歴史が伝わる カップ&ソーサー物語」は、明治・大正時代に日本の各産地で製作されたカップ&ソーサーや、ポットなどを加えたティーセットを紹介する展覧会。オールドノリタケをはじめ、多彩で華やかなカップ&ソーサーを一度に目にすることができる。
会期:2021年10月3日(日)〜2022年1月10日(月)
会場:横山美術館(愛知県名古屋市東区葵1-1-21)
愛知の豊田市美術館で開催される「コレクション展:絶対現在」は、歴史に対する“現在の時間”についての意識に着目した所蔵品展。移りゆく時の一瞬を捉え表現した河原温の「デイト・ペインティング」をはじめ、杉本博司や下道基行、ライアン・ガンダー、李禹煥といったアーティストたちの作品を紹介する。
会期:2021年10月23日(土)〜2022年1月23日(日)
会場:豊田市美術館(愛知県豊田市小坂本町8-5-1)
名古屋の松坂屋美術館にて開催される「誕生65周年記念 ミッフィー展」は、ディック・ブルーナが描くミッフィー(うさこちゃん)の原画や創作過程を紹介する展覧会。初期の代表作である『ゆきのひの うさこちゃん』の原画が初公開される他、日本初公開となる作品が多彩に勢揃い。作者ディック・ブルーナと日本との交流についても紹介する。
会期:2021年12月11日(土)~2022年1月16日(日)
会場:松坂屋美術館(愛知県名古屋市中区栄3-16-1)
静岡市美術館にて開催される、生誕160年記念「グランマ・モーゼス展─素敵な100年人生」は、“モーゼスおばあさん(グランマ・モーゼス)”の愛称で親しまれるアメリカの国民的画家、アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスの、国内16年ぶりとなる回顧展。最初期から絶筆まで、多彩な作品を紹介する他、愛用品、関連資料など約130点が集結。身近な出来事や自然への温かなまなざしに満ちた、グランマ・モーゼスの世界観を楽しめる。
会期:2021年9月14日(火)〜11月7日(日)
会場:静岡市美術館 (静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3階)
静岡市立芹沢銈介美術館は、開館40周年記念展─秋編─「芹沢銈介の日本」を開催。静岡市生まれの染色家であり、民藝運動に携わったことでも知られる芹沢銈介は、1956年には、重要無形文化財「型絵染」の保持者として、人間国宝に認定されている。企画展「芹沢銈介の日本」では、芹沢が愛した日本の四季、手仕事、そして風景をテーマにした代表作約150点を展示。芹沢が日本各地で収集した多彩な日本工芸品も紹介する。
会期:2021年10月9日(土)〜2021年12月12日(日)
会場:静岡市立芹沢銈介美術館(静岡県静岡市駿河区登呂5-10-5)
展覧会「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」が静岡市美術館にて開催。フランスで「風景」が絵画の主題として認められるようになった18世紀末から、観察に基づくリアルな風景画を目指したバルビゾン派の風景画、印象派へと続いていく系譜など、約70点あまりの作品から、近代フランスにおける風景画の変遷を辿っていく。
会期:2021年11月20日(土)~2022年1月23日(日)
会場:静岡市美術館(静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階)
山梨の中村キース・ヘリング美術館にて開催される展覧会「キース・ヘリング(Keith Haring): 360°」は、アメリカ現代美術を代用するアーティスト、キース・ヘリングの絵画や映像、写真などを紹介しながら多岐にわたる活動を辿っていく企画展。アルミ彫刻作品や、村田真がへリングに密着取材した時の世界初公開写真なども紹介する。
会期:2021年5月15日(土)~2022年5月8日(日)
会場:中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
山梨県立美術館で開催される特別展「シダネルとマルタン展 最後の印象派」は、19世紀末から20世紀前半にかけて活躍した画家のアンリ・ル・シダネルとアンリ・マルタンの作品世界を紹介する展覧会。ともに豊かな色彩や点描といった印象派や新印象派の表現を取り入れることで、光を色彩感豊かに描いてきたシダネルとマルタンのそれぞれの作品を展示する。
会期:2021年11月3日(水)〜2022年1月10日(月)
会場:山梨県立美術館 特別展示室(山梨県甲府市貢川1-4-27)