企画展「雑誌『工藝』の美」が、豊田市民芸館にて、2022年6月7日(火)から8月28日(日)まで開催される。
日常の生活道具のなかに潜む美を見出すことを試み、思想家・柳宗悦を中心に展開された民藝運動。1931年(昭和6)に創刊された雑誌『工藝』は、その機関誌だ。柳らが新たに見出した工芸品を次々に特集した同誌は、地方の産地の紹介、歴史の記述、生産技法の分析など、豊富な情報ばかりでなく、小間絵や写真図版を存分に活用することで編集された。
また、雑誌そのものが「工芸的な作品」であるべきという考えのもと、用紙には各地の手漉き和紙を使用するとともに、表紙の装丁や小間絵は民藝運動の同人たちが担当した。雑誌『工藝』はいわば、柳らによる民藝というコンセプトを伝え、同志のネットワークを全国に広めるメディアとしての役割を担ったのであった。
企画展「雑誌『工藝』の美」では、雑誌『工藝』全120冊を一挙公開するとともに、豊田市民芸館が所蔵する民藝作家の作品をあわせて紹介。柳らが民藝の「美の基準」を具体的に示すべく送りだした『工藝』の出版活動の総体に光をあてる。
企画展「雑誌『工藝』の美」
会期:2022年6月7日(火)〜8月28日(日)
会場:豊田市民芸館 第2民芸館
住所:愛知県豊田市平戸橋町波岩86-100
開館時間:9:00〜17:00
休館日:月曜日(7月18日(月・祝)は開館)
観覧料:無料
※内容は変更となる場合あり(来館時には最新情報を確認のこと)
【問い合わせ先】
豊田市民芸館
TEL:0565-45-4039